「ストーリーがあればネームは描ける」と思っている人はいるかもしれませんが、マンガが理解できていないと描けないものなのです。
「マンガのマンガ/コマ割りの基礎編」より
おはようございます。
「仮面ライダーSD・疾風伝説」での「次回へ続く」という「ヒキ」のコマをアップ。
「見開き」の大画面での「ヒキ」のコマを描きましたが、やたら手間がかかりました。
私はアシスタントは使っていませんでしたので・・・。
「チョコボのふしぎものがたり」
第1話のラストページ。
描き始めたチョコボなので、馴染んだキャラクターになっていません。
モーグリも違う絵になってます。
目が飛び出していないせいでしょうか、コロコロのモーグリっぽくなってません。
マンガのキャラクターは作品の中で成長していきます。
「チョコボのふしぎものがたり」
第2話のラストページ。
チョコボもモーグリも、まだ描きなれていません。
描いていても、どこかぎこちないのです。
もちろん第1話の時よりは描けるようになったのですが、まだ自分のキャラになっていない感じです。
「チョコボのふしぎものがたり」
第3話のラストページ。
チョコボもモーグリも、コロコロコミックでの自分のキャラクターとして動いてくれるようになってきました。
絵がらは相変わらず固まってきませんが、「どういうキャラクターなのか」が見えてきて、自分のマンガになってきた感覚はありました。
「チョコボのふしぎものがたり」
第4話のラストページ。
チョコボが私のタッチの絵になってきました。
描きやすくなってきたのです。
モーぐりの目も飛び出し始めました
絵がイキイキと動き出してきたのがこの辺りからです。
「チョコボのふしぎものがたり」
第5話のラストページ。
チョコボとモーグリの役割・立ち位置が明確になってきて、マンガの中ではキャラクターが勝手に動き出すようになってきました。
描き手の都合だけではキャラクターは動いてくれません。
「チョコボのふしぎものがたり」
第6話のラストページ。
チョコボは自由に描けるようになり、モーグリの目が変わりました。
第6話まで、全てアナログで描いてました。
第7話からペン入れまでがアナログで、仕上げは全てデジタル作業に変わりました。
「チョコボのふしぎものがたり」
第7話のラストページ。
モーグリの目を飛び出して描くようになりました。
モーグリのキャラクターがしっかりと出来上がっています。
コマとコマの間の空間に対して名称は未だに存在せず、役割に対しても共通した認識がまとめられていません。
「マンガ表現」としては、マンガ家各自の認識が異なっているので難しいのかもしれませんね。
「チョコボのふしぎものがたり」
第8話のラストのコマ。
担当者にしみじみと「いい話ですね」と言われましたが、いいマンガが描けると幸せになれることを体験しました。