＜マンガ表現＞ ワンポイント・メッセージ 「キャラクターがいいから」とか「ストーリーがいいから」とか言われますが、「感動する理由は本当にそうなのだろうか？」と思い続けていました。 私はこう考えているのです。 (マンガのマンガ／ストーリー構成編より)

「コマのつなげ方」 コマの並べ方で「異なる時間の流れ」が表現できます。 「流れる時間」を調整することで「見せたい事」が変わります。 上：つまずいて転びそうになった 下：つまずいて転んだ 使うのは２コマですが、伝わり方が異なる」→これは「無駄なコマを整理するための考え方」となります。

コマ省略やコマ割りの考え方は↓こんな感じです。

マンガの表現は、基本的には具体的に分かるように描く事だと思っている。 読者の想像力に頼った表現は、マンガの「分かりやすさ」を曖昧にし、面白味に欠ける表現になると思う。

コマの中で「何をどれだけ見せる」のか。 それが「分かっている」のと「いない」のとで、表現が変わってくる。 マンガ家志望初心者は、「人物とそのセリフを描く」ことで精一杯になりがち。

40歳でマンガ家になれた私の経験で知った事実。

「伝わるように描けているからOK」というわけではありません。 「なんとなく分かるような描き方」だけど、「曖昧な表現は避けるべき」というのが私の考え方です。

ちなみに、提出された課題の一例はこちら。

「顔マンガ」で「無駄ゴマ」で「誰のセリフなのか分からない表現」の「ストーリーマンガ」の一例。 ウソだと思うでしょうが、こういう「描き方」の作品に出会います。

「顔マンガ」とは？「無駄ゴマ」とは？ 見比べてもらっても、理解できない人には伝わらない・・かもしれない。

フキダシに入るセリフは、量が多いと読みづらく読み手の負担になります。 説明をするようなセリフを避け、簡潔に読みやすく整理し「人物の表情＋セリフ」でニュアンスを伝えると、スッキリと読みやすくなり、マンガ表現として効果的です。

「セリフを見せるためのフキダシ」だから、「どこに配置してもいい」なんて思っている人いませんか？ 「フキダシが絵の邪魔をしている」のは、「絵を描いていないのと同じ」こと。