到着したのは生品神社。1つ1つはそこまで珍奇ではないのだが、さして大きくない神社の中に何でもかんでも詰め込んでいるのが確かに異様。まるで神社版ドンキホーテ(←店の方ね)のようだ。
午前十時の映画祭でもないのに、わざわざ電車に乗って10時開映の映画を見に行く俺(´・ω・`) まあ映画を超えた個人的な関心もあり、『ある男』と対になる意味でも仕方ない。と言うわけで、これから『千夜、一夜』。
『千夜、一夜』失踪した夫の帰りを待つ女の物語。「ある日突然全ての生活を捨てて、どこかへ消えてしまう失踪者」に元々強い関心があった上に、先日見た『ある男』とは「失踪した者/失踪された者」の物語で言わばコインの表裏。これは見ずばなるまいと思って見たのだが…大きな衝撃を受けた。
ところで今日の『千夜、一夜』、川崎市アートセンター10時からの回で観客が30人近く入っていて驚いた。これは川崎市アートセンターという劇場が近所の人々に親しまれ、「映画のファン」だけでなく「映画館のファン」を集めている結果だろう。それは周りの客の会話を聞いても分かる。
そしてこの作品の後半にがっちり心を掴まれた理由の一つは、この物語がつい最近見たばかりの映画『千夜、一夜』『ある男』の2作品、とりわけ前者ともろに地続きの世界だったから。おかげで、作品世界が何倍にも広がっていくシンクロニシティ。
劇場映画を製作するのであれば、現時点ではあのエピソードしかありえない大スペクタクルなので、ほぼ間違い無いだろう。これまでは何気にコメディ的な文脈でしか描かれていなかったヨルさんの、殺し屋いばら姫としての真の力が描かれるのでファン必見ですわよ!(*´д`*)
なお東京国際映画祭で見た『生きる LIVING』は正式な日本公開が来年なので来年回しとした。もしあれを今年のベストに組み入れるなら、1位か2位のどちらかにしただろう。