簡単に言えば東村アキコという漫画家が、若き日に出会った型破りな絵画教師 日高先生との思い出を綴った「私漫画」である。学校ではなく個人の絵画教室だが、体育会系スパルタ式の、今ならさすがにありえないだろうという、とんでもない先生だ。
1巻から2巻あたりまでは明るい青春もので、美大受験生のあれこれがコメディタッチで描かれる。周りに美大出身者や美大生が比較的多い私には、彼らの実態を知る上でいろいろと勉強になる部分が多かった( ̄ー ̄)ニヤリ
しかし『ブラックエンジェルズ』って、主人公の1人はまんま誰かのコピーの松田さんだし、ヒロインは麗羅だし、果てしなく70年代してるな。
それにしてもこの映画を見ると、平松伸二の『ブラック・エンジェルズ』は、設定のみならず、世界観や倫理観のようなものまで完全に仕掛人の影響下にある漫画だったことが、よく分かる。 https://t.co/GZCIg04lHz
最近自分が『TAR ター』評論家になってしまったような気分。それだけ精神的な侵食力が大きい映画だから仕方ないのだが。
そしてどこまでも「私漫画」に徹することで、本作は逆に強靱な普遍性を帯びてくる。作られた物語ではない、彼女の悔悟に満ちた思いが直球で語られることで、誰の心にもある、そして普段は蓋をしている思いと共振することになる。
第一幕に関しては、不満の方が大きかった。全てに分かりやすいカリカチュアが施されていて、それが逆に底の浅さにつながっているように感じられたのだ。
鬼太郎があれだけハードで大人も楽しめるタッチで映画化されヒットするなら、日野日出志の漫画も…と書いたが、『ドロロンえん魔くん』を大人向けのハードなタッチで(『バイオレンス・ジャック』に出て来た時みたいな感じで)映画化してくれんものかのお。何なら『ゲゲゲの鬼太郎vsドロロンえん魔くん… https://t.co/ymgIACvycd
最近読んで感動した漫画の双璧は『アンダーカレント』と『【推しの子】』だが、『アンダーカレント』は漫画という物語表現の1つの到達点とすら言える芸術。『【推しの子】』は今どきの漫画らしい、凄まじい情報量のテキストだが、絵の表現力とそこに含まれる情報量も、それに互している。
まだ若い子研修生たちが順繰りに夫婦を演じるので、人生の深い味わいなどは望めないが、核爆弾投下後の地獄を描く作品として十分に及第点。一つ一つの言葉がちゃんと心に届いてくる。… https://t.co/jCjPhLRpOu