日本のマンガは右めくりだが、海外のマンガの多くは左めくりだ。左めくりのメリットというと僕に歯「テキストを多く入れられる」だ。写真のような文字量を縦書きの日本語で入れるとコマとコマが縦に分断されて流れが死んでしまう。いつか文字量の多いマンガを左めくりで描いてみたい。
(つづき)
10月 彼女のリアリティが輝く(片岡義男CS)
11月 夏の夜のけものfeat.けもの(けものたべる)
12月 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」(単行本・河出書房新社)
以上かな。ずっと描いていたんだけど、発表は後半に集中していたのでなんとなくほっとしたという気持ちが大きい。
「党を打ち砕くことができるとしたら それはプロール(労働者)が決起したときだろう しかし党は彼らをまったく怖れていない」
「プロールが求めているもの それはアルコール・ポルノ・ギャンブル・バカ騒ぎ…… そして素朴な愛国心だ」
『村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」』より
帯つきの書影と、なかもちょっと出てたので。「一九八四年」はですね、ほんと今読んでもらいたいです。
「給料の四分の一は数種類もある「自主的な寄付」として吸い上げられてしまう」「党の発表もとても現実のこととは思えない」
「景気回復? 生産性の向上? 統計はすべてごまかしだ」
オーウェル「一九八四年」は描きおろし。去年からこつこつ描いていました。「ビッグ・ブラザーは見ている」「テレスクリーン」「思考警察」「ダブルシンク」「戦争は平和なり 自由は隷従なり 無知は力なり」「新言語」…恐ろしい。オーウェルのジャーナリスティックな射程の長さには驚かされます。
『カフカの「城」他三篇』はセキネシンイチさん、『報いは報い、罰は罰』は吉田昌平さん、それ以外はすべて吉岡秀典さん。