『新デビルマン』は愛蔵版で『デビルマン』に組み込まれが本来『デビルマン』読了後に読まれるべきもの。了の秘密の一端が伺える要素が多くBL 感の強い当時としては攻めた内容になっている。特に傑作『リトル・ビッグホーンの悪魔』はデビルマン本編終盤を圧縮した感のあるリフレイン。
#デビルマン
『デビルマン』2012年改訂版、2017年画業50周年愛蔵版では『ウィーンの挽い春』、『美しき軍神サモトラケのニケ』、『リトルビッグホーンの悪魔』の3話が割愛。リトルビッグホーンは前述の通りラストの再現要素、ネタバレが多くニケはシレーヌとアモンを結び付ける最近の流れに反する為か。#デビルマン
ドロロンえん魔くん 永井豪
みきおとミキオ 藤子不二雄
カムイ外伝 白土三平
まことちゃん 楳図かずお
キカイダー01 土山芳樹
01を除いて家にあった単行本(写真のもの)を繰り返しカバーが破れる程読んだ作品。土山版キカイダー01は今でも単行本化を待ってる。
#わたしを作った少年マンガ5冊
『ROCA 吉川ロカストリートライブ』新聞に飛び飛びで掲載された漫画内連載他を集め再編集したファドの天才少女歌手ロカの青春と夢そして友情の物語。笑いの要素が多いのに読後感は切なく良質の映画を観た後の感銘がある。何気ないコマにハッとする驚きと深い感動がある名編。必読です。#いしいひさいち
桜多吾作の傑作『マッハSOS』は2014年に初めて最終話が単行本化されたが実は新規描きおろしと追加ページがある。描きおろしは雑誌掲載時のラスト3Pの前に追加の4P。これにより作品の持つ残酷と無情の生む高い完成度が大きく損なわれた。この時点での作者の心情からの追加であろうが残念でならない。
作者自身による改訂・追加であり最終版と思われるので甘受する他はないのだが雑誌掲載時の感動を味わいたい向きはP316-319を飛ばして読んでいただきたい。劇的な情動の奔流の後に来る守られた静寂な日常のささやかな幸福、この作品の見事な終局を見ることが出来るのではないだろうか。
カムイ外伝『再会』は『伊児奈』の続編で2009年の実写映画版の公開に合わせて描かれたもので約22年ぶりの新作にして最終作。原点というべき抜け忍と追い忍の相克と非情が描かれるがカムイと伊児奈の間に流れるものは厳しくも優しく最終回に相応しい。