サレンダー橋本『明日クビになりそう』第3巻。意識低い系の屑サボリーマンの日常を描くギャグ漫画。令和のスーダラ節。初期のウンコネタが無くなるかわりにダメな後輩が仲間入りしてバディものに発展。第95話「了解です」は我が身を省みてグッときた。
毎週水曜日のひそかな楽しみ、LINEマンガの柳沢きみお『新訳 罪と罰』。主人公がパソコン/スマホを否定するという、きみおの普段の主張そのままの台詞を吐いていて、なるほどこれは世捨て人となったきみおがラスコリニコフに自分を投影しようとする作品なのだなと気がついた。
益田ミリ『マリコ、うまくいくよ』で、桑田さんが入社2年目にアドバイスする場面。コーチングとしてすごく正しいんだけど、自分はいまだに、会議では絶対一回は発言するようにと指導してしまう。社会人歴10年近くたっても発言できない人って結構いるので、強制しないと変われないような気がして……
ジャンプ+の『株式会社マジルミエ』は、もう面白いということでいいと思う。魔法少女meetsサラリーマン漫画という設定に、池井戸潤的な大企業対中小企業という芯を通し、中小ベンチャーならではの新人OJTが爽快に描かれる。次世代のサラリーマン漫画。
水島新司による、恐らく唯一のサラリーマン漫画『サラリーマン太平記』(1968年)。給司(当時のお茶汲み係)から正社員になった自動車販売会社のお人好しサラリーマンが産業スパイ容疑で解雇され、屋台のラーメン屋として再出発する人情劇。ラストで作者が突然登場するメタ展開にビックリ。
『社長 島耕作』3巻4巻のロシア篇を読み直す。
八木取締役が愛人に指示して億単位のインサイダー取引をしたあげく嫉妬に狂って愛人をロシアまでストーキングして絞殺、自分もロシア諜報員に殺されるという、島耕作全史の中でも下から数えられるダメエピソードで、ロシア情報が頭に入ってこない。
冬野梅子『まじめな会社員』、最終回まで読んだ。特に夢もなく地方から上京したカルチャー好きの若者が、契約社員として働きつつ何者にもなれないまま年を重ね、周囲に置いていかれ、何者かになろうとして現実を知る。まるで令和の山田太一ドラマ。こういう働き漫画を読みたかった。
世界一背の高いモデル、エカテリーナ・リシナのインスタを見ていると、巨大な女性が母親を演じて客を童心に返らせるサービスを描いた藤子・F・不二雄の短編『やすらぎの館』を思い出す。