また、「神聖な役目」に重きを置く点はナウシカの内なる「虚無」や、墓所の思想に無意識に連なっています。個々の生命より全体の「流れ」を、現在という「過程」より未来(浄化世界に生きられないという焦燥)に囚われている点で、実のところ「森の人」は墓所(まして牧人をや!)には対抗し難いのです。 
   そんなガンシップの「問題点」が長期単独行動に不向きな点です。即ち、基本的にガンシップの艦首砲は単発であり、食糧等含めた補給にはバージ(輸送グライダー)の曳航が不可欠です。 
   「水星の魔女」12話が6話から倍率ドンのトラウマ会でそこから暫く放置プレイ後、後期が始まると聞いたしろちち↓
#ナウシカ 
   ではジルは全く父として娘を案じていなかったのかといえば、寧ろ逆であろうことが臨終の際の態度に現れています。いよいよ死にゆく間際となったジルは、ミトからナウシカが大海嘯への懸念故ひとり従軍を続ける決断をしたことを聞かされます。 
   そしてオチの小笠原サン。もはや目が独立したイキモノ化してますが、今回時行君が活躍できたのも、小笠原サンの卓越した弓馬術と、小童相手にも手を抜かない全力投球ぶりあってこそなので、実はイイ強敵なのです…目はギャグ要因だけれども。 
   これと対照的なのがシュワで、都市内は見渡す限り墓所の模造建築(恐らく寺院或いは政治行政施設)、住民は僧侶ばかりで市場や娯楽施設的なものは全く確認できず、極めて「生活臭」が乏しい状態です。 
   例えば、ナウシカが避難誘導した難民を救出する場面。ナウシカを「使徒」と信じた民衆が、僧会に禁じられた旧信仰の経典を唱えだすや、チヤルカは空砲でこれを一時鎮めると同時に「皇帝への忠誠の無い者は乗せんぞ!」と宣言します。ここの匙加減が実に絶妙。 
   …まぁ正直、この点については実際にミラルパに相対したナウシカがかなり容赦無かったー寧ろ「惨めで哀れな生物」とか煽り過ぎてませんか疑惑(笑)ーことが影響しているようにも思えますが。