アスベルとナウシカの出会いは漫画版でも劇場版と同じ、腐海での戦闘と腐海深部への落下ですが、この「後」が大きく異なります。即ち、腐海を脱出した二人は土鬼マニ族に囚われますが、咄嗟の機転でアスベルはナウシカを脱出させます。…自身は留まりタコ殴りにされるのですが…
が、強硬一辺倒というわけではなく、ジルにとり実力行使は選択肢の一つに過ぎません。この事は先の発言の直後に「皆殺しにする力がないなら秘石などくれてやればよい」と続けている点に見られます。
また、冒頭のテト埋葬部分など幾つか新規に書き下ろされた部分があります。単行本7巻124頁下段~125頁中段もその1つで、牧人達による追撃と誘惑に重ね懸けがされていますが、それが優しい「ここにいて」であればある程、ナウシカの心を砕きにくる描写はなかなか抉りにくるものがあります。
また、「庭園」には文学作品ー殊に詩ーも保存されていたのですが、二皇子にはこちらにも造詣があることが台詞から読み取れます。この時代に「火の7日間」以前の文化教養を習得しているのですから、なかなかどうして「暗愚」なだけではありませんねぇ。
あと、選挙で自分の推した候補が負ける度に「民主主義は氏んだ!」を叫ぶ方々、五代君の「正念場」じゃないんですから、そんな年に何回も(笑)気分で本邦の民主主義を〇さないで下さいな。 https://t.co/UYJilpwCcc
それ故ナウシカは息子に名を与えました。立派な「人」になるよう願いを込めて、そしてそれと同じくらい、「私はあなたをしっかり見ている」と伝えるために。…それが愛情なのかは恐らく本人にも分からないまま。
(続き)更に言えば、墓所から余り離れないのも、肉体劣化阻止に加え、自分なしでは「クソ坊主ども」でしかない僧会の手綱をしっかり握っておかねばという危機感もあったかもしれません。有能すぎる独裁者の孤独、というやつでしょうか。