結局上兄二人も父や義妹の足を引っ張る謀略だけにせっせと励み、兵を率いる能力も無ければ政治的センスも明後日の方向…これでは最後には(いくら巨神兵の脅しがあったとはいえ)軍団に見捨てられるわけです。
次に先述した「庭園」での二皇子による演奏会。二人は書斎から古代の楽譜を見つけ出すとその価値を即座に理解、更には備え付けの楽器向けにアレンジすると初見で演奏を始めるのですが、あの牧人が「なかなかの腕前」と評するのだから大したものです。
更に更に、牧人の薬湯には記憶を操作し、性格を変える効果もあるような描写があります。成程、これならば墓所が語るように、汚染に適合した人類を清浄な世界に再適合させることも「技術的には」十分可能でしょう(墓所にその気があるかは別として…)。
ナムリスはかかる墓所の「ご託宣」を散々聞かされ、それでも「父祖の様に自ら国を切り取る」と全力で抗ったものの、正に「墓所の主のいう通り」暴君は次代の聖人に打倒されました。BADEND(めでたしめでたさし)……
だからこそ歴代皇帝は墓所を「封印」してその影響力を極限しようとしたのであり、またミラルパは皇帝/僧会主導の「勝利」を演出すべく、その封印を解いて腐海の軍事利用に踏み切ったわけです…その結果は「ご覧の有り様だよ」なわけですが…
そして今週の #逃げ上手の若君 もラスボスに君臨する小笠原貞宗公。どんどんカッコいい敵役になっている辺り、作中でも秘かに推されているような気がする…?
サパタ包囲の問題はいったん後回しにするとして、以上を見るとミラルパは実に細々とした「現場仕事」に精を出しています。即ち、
・巨神兵奪取&培養王蟲受領
・そのついでにマニ僧正の反乱鎮圧
・サパタ包囲軍の前線指揮
コレに更に、幽体離脱を駆使した青き衣の者=ナウシカへの攻撃が加わります。
何より、土鬼難民との武力衝突をほぼ傍観、ユパの死という大きすぎる犠牲を払ってやっと「王道を歩む」覚悟を固める場面に至っては、クシャナの不用意さ(停戦もしていないのに土鬼側にシュワ行の船を借りようとして不信を招く)と逡巡こそが、この悲劇の最大の要因と指弾されても仕方ないでしょう。
それはやはり「一人で何もかもやるのは如何なミラルパでも大変だから」かと思われます。僧会幹部の多くは自分を恐れ唯々諾々と命令に従いかつ事なかれ主義に走り、その一方で自分の威光を笠に着て横暴に振る舞い民衆からの怨嗟を買う始末。
何か参政党周りでマスコミや他野党が非難することって、「それはそうだが、それをお前が言うか?」案件ばっかりで、左右入れ替えた形でそっくり同じことを今迄政府与党に対しやってきているんですよね(呆)。自分で言ったことの責任くらい少しは自覚しては?