ここで庭園に収蔵された「もの」を見ると、有史以前の環境と、厳選された「人類の成果物」に限定されており、肝心の人間と人間社会に関わる技術・生活その他がすっぽり抜けています。それこそ、牧人の言葉を借りれば「伝えるに値しないものだ」と言わんばかりに。
閑話休題。こうした矛盾を抱えた土鬼歴代王権にとって、墓所は権力の源泉であると同時に権力を掣肘する厄介な存在であり、できれば祭り上げておきたい存在でした。このことは、出陣時に墓所の封印を宣言し、また「何をやっても墓所の主のいう通りだ」と毒づいたナムリスの態度によく現れています。
ここに至るまでのアスベルの行動もまた、危機一髪の連続でした。シュワ到着後、巨神兵のビーム攻撃に巻き込まれて大破したガンシップを何とか墓所上に不時着させましたが、お陰で墓所の「天の火」から逃れ生き延びることが出来ました。
まず、初登場・ナウシカとの出会い。僧正様お付きでナウシカを案内する第一声が「お前とても強いな」&ナウシカにセクハラして倒された同族の男には「死んでも泣く人一人もいない」。いきなり火の玉ストレートであります。
閑話休題。王蟲培養槽は破壊できたものの、突如現れた皇弟により叛乱は失敗、ケチャはユパ達と辛うじて脱出しますが、彼女が敬愛する僧正は、彼女たちーもっといえば「友」たるナウシカーを庇い殺害されてしまいます。
「逃げ上手の若君」読みたさに遂にジャンプアプリの定期購読を開始(流石に毎週紙雑誌買うのはスペースが…)。相変わらずの諏訪さんの顔芸と、遂に「逃げる」からプラスアルファの一歩を踏み出した時行さんが熱い!
#逃げ上手の若君
まず、先に述べた音属性(?)です。これは元々ベースとなるヒドラのものが引き継がれており、蟲としての役割上は積極的に意図された性質ではなかった、と考えることができます。
というのは、肝心のクシャナを取り逃し、かつヴ王の都合で曖昧な決着となった結果、クシャナの三皇子に対する敵意は妥協不可能で強固なものになってしまったからです。クシャナ一派を殲滅できず、さりはとて懐柔も出来ず、かくて三皇子は父王への追従(&謀略)との二正面作戦を余儀なくされます。
この毒殺未遂事件ですが、ある祝宴に際しヴ王から振る舞われた「祝いの杯」に盛られた毒をクシャナ母が身代わりになり受けた結果、狂気に陥り人形をクシャナと思い込むようになった、というものでした。
要は世界浄化計画時に使用した技術のバックログが墓所にあり、そのログを小出しに勿体ぶって漏らし、「教団」に解読させることで世俗権力を操る訳です。こう考えることで、墓所に残る技術が何故生命工学に偏るのか、また墓所による人間・文明不信と技術保存が何故両立するかが説明できそうですね。