「ブラックジャック/とざされた三人」。
チャンピオンコミックス版[第61版](1986)で「キチガイ」発言がある。しかし講談社全集[1977]でも「キチガイ」のまま(チャンピオンコミックス版の初版は1974年)。コミックス全集でも改変なしなのは70sだからか、でも1986年版でもそのままな謎。
『ブラックジャック/発作』ヒステリーについての説明。チャンピオンコミックスだと「一種の精神病」と言ってる。秋田文庫版だと「神経症」に改変されているとか。やっぱり「精神病」は現在だと過剰に「ヒステリック」に言葉狩りしまくる模様。
『ブラックジャック』より「2度死んだ少年」「とざされた記憶」「2人のジャン」「植物人間」。手塚治虫が「ロボトミー」を誤認していたのは有名で、どうも「ロボトミー=開頭手術」だと認識していたみたい。それが「快楽の座」封印に繋がるんだろうな。
『キャプテンken』にも同様の書き換えがあり、今は無き虫コミックス版(1968)だと当然だがランフは「虫コミックス」と言ってるが、講談社全集版(1978)になると「手塚治虫漫画全集」となっている。初出誌だと「少年サンデー」と言っていたのかな?
『ブラックジャック/絵が死んでいる!』より。作中のセリフに掲載誌の名前がはいっているものは基本的に出版社名(コミックス名)が代わる度に変更される。ブラックジャックはチャンピオン連載だからそのままだが講談社全集だと[手塚治虫漫画全集]に変更?
そして第10章「クロバティア・ピティアルム」より。大都社版にはあった「クルクルパー」が講談社全集版ではごっそり消されている(よく見たら「タゴ作」も削除されてる)。「クルクルパー」はもはや生き残れないんだろうな。
『鳥人大系/手塚治虫』[1971--1975]
鳥人に抵抗する人間の目を潰した殺し屋べグラーのセリフ。大都社版[1976]では「このメクラは〜」となっているが講談社全集版[1980]では[この人ザルは〜]に改変されている。言葉狩りの影は1980年にはすでに迫っていたのだ。
講談社全集版『雑巾と宝石』の第二刷には短編が一編削除されているらしい。調べたら、どうやら『2.11事件』のことみたいだな。邪馬台国をネタにして2.26事件をなぞらえてるからかなあ。あと、女王が[西日本]に言及してるから邪馬台国畿内説を連想させるから?
『ぽんこつヒーローアイリーン/ぼや野』まんがタイムきらら 2016年9月号
連続ゲスト枠第1話。単行本ではカラーページ収録。実は初出時もカラーだったのですね。
『あるじのいぬまに!/大熊らすこ』まんがタイムきらら 2016年9月号
『星屑テレパス』でお馴染みの大熊らすこ先生のきらら初登場作品。動物と人間のいわゆるメタモルフォーゼものかな。手塚治虫でいうとバンパイヤみたいな感じ?こちらはかなり平和な話だけどね。