そして、福岡メシについて丁寧に紹介してくれているのも魅力。
「福岡はご飯が美味しい」
的な話を山のように聞くけど…もう「すいとーとを読んで美味しそうだと思ったから来た」というのも1つの選択肢かもしれない。
いや、なんで響が「これ世の中に受け入れられるわけ無いじゃん」って俺がしつこく言ってるかは、1巻のこのページ。
あのさぁ…つまんない作品でもゴミ呼ばわりするやつはほんとダメだよ。
どんなつまんない作品でも完成させて評価される側にまわったのは偉いよ。
そういうのない人が作品の話しても
「先生、俺にかまわずイッてください」の魅力としましては
・えっちなのも突き抜けるとバカバカしくて笑える
・正論言うやつも出てきても、立場やその場の慣れで、正論が通らないことを面白いほどキチッと描いてる
という2点。
イロモノに見えて、実は高度に哲学的なテーマを扱った作品だと思う
題材が題材だけに、やってることがやってることだけにすごいハレンチな作品なのは誰の目にも明らか。
だけど、あまりにも突拍子のない話になってくるとこれが逆に笑える。
正論を正論で面白いつまんない言う人の意見もわかるんだけど、このマンガってその先を描いてて面白い。
バカエロなマンガでこんなことを熱く語るのも見当違いかもしれないけど…女性の性についての意識って個々人で間逆すぎる割に、違う意見の人を尊重できない奴が多すぎなわけ。
笑っちゃうほど好色であったり、生活の一部になってる人もいるのに、それを黙殺して女性の代表気取りする人が多いのよ…
漫画の話に戻そう。
実際、漫画で描いてる極端な設定は男からすりゃギャグだし、フェミニスト的にもファンタジーだろう。
ただ、これが女性の多様な性への意識を遠回しに描いてて無視できない側面もあり、少数意見や認識の違いを聞いて読むと多様性の1つでもある。
だから哲学的だなと思える
同時に、そういう少数意見の権化みたいな人が偉くなったり、そのスタイルで自然に仕事が周りだすと、逆に正論が通らなかったり、正論を言う方が我慢する姿も描かれてる。
これ、ギャグマンガのように見えて、実は社会の姿そのものだからこれ描いた作者は天才だと思う。
いや、マジでお世辞抜きで
「これだからゲーム作りはやめられない」の面白さって
・主人公の飯島さんがお仕事マンガには珍しいほどダウナー
・他人と一緒に働く刺激と大変さが描かれてる。
・ネット発のマンガなのにしっかり単行本向けに微調整されてる。(本編では無邪気に働く南くんも、やつれてネタになること多かった)
まず斬新なのが、お仕事モノって、SHIROBAKOみたいな熱血に高いハードルを乗り越えていく作品が多い中で、この作品なんです。
「激務の先に成功があって達成感がある」
というお仕事モノの基本は変わらないんですが、むしろ職場のブレーキ役的な人…給料以上に働きたくない人が主役なの、とてもリアル
上司もその辺わかってて、南くんという安請け合いしてくれる人を経由して飯島さんに仕事振ってくる。
ブラック企業経験から、最初この二人がトラウマをえぐるほど
「職場って結局自分のペースや決まり通り働けないからクソやねん!!」
と読んだ。トラウマえぐる程度に実際リアル!!
流石に飯島さんがキレる回もある。
この2つのセリフって自分が若かったり有能なら南くんに共感しやすい。
でも、飯島さんの言い分は仕事すごく大人で、大人になるとしないこと決めるほうが大事とも思う。
「することだけでもとても多いのだから、しないこと決めるのがいかに大事か」
と。