「男おいどん」っぽい主人公のまわりでメーテルっぽい美女がバンバン自殺していく『聖凡人伝』という怪作もございましてね。松本先生は短編の名手でもあったし、いろいろな作品に触れてみてほしいです。
『推しの子』最新回のこのシーン。もちろん二人は“演技”について話しているのだけれど、“小説”を書くための指導内容としてもパーフェクトでびっくりしてしまった。なんか元ネタはあるんだろうか。
谷口菜津子『じゃあ、あんたが作ってみろよ』。「他人の目線に立つ」とはどういうことか? 頭の中が昭和な男が結婚目前に彼女にフラれる。でも彼女の料理の味が忘れられず初めて台所に立つ。その時男は彼女の目線に立つ。物理的かつ心理的に。食事を作る苦労。その場所から自分がどう見えたか。(続