「第三次世界大戦Z革命」南竜二
原爆を沢山持った黒人が白人をブッ殺すお話。主人公っぽい人が序盤で死に、黒人の独裁者が死体、破壊、破綻を容赦なくブチ込むスタイルに。ダニエル・ジョンストンがグラインドコアをプレイしているような、脱臼よりかは複雑骨折したストーリーテリングに脱帽。
「殺人事件がわかる本2010」
都道府県の明治大正昭和の猟奇事件を掘り下げる「殺人風土記」が実に読み応えがある。早見純や聖レイの世界にいる好色猟奇殺人鬼がフィクションではないことに戦慄する。昔の人と貧困は怖い。危ない1号や宝島30のノリが2010年くらいまではギリで通じてたという良ムック。
村崎百郎の電波図とマサルさんのヒゲ部の説明が凄く似ていることに気づいた。両者とも1996年くらいの刊行物なんで、どちらが先かは分からんし、うすたの方がアタマがオカシイ気がしないでもない。
「電子立国日本の自叙伝 トランジスタへの挑戦」風忍
なんとなくジャーマンロックみたいなカルト臭がする表紙とタイトル、作画はキングオブカルトの風忍!
馳せる期待を胸にページをめくるが、彼氏らしからぬプロジェクトX風のドキュメンタリーテイストにギャフン。なんぞー
「黄金」西たけろう
超レベルの入手難易度のため、珍品、キワモノ扱いされがちな彼氏ですが、食人や戦争犯罪を巧みに描いた絵師であり、ストーリーテラーでもあるのです。ベトナム敗残兵の恐怖なんかはハリウッドを通して膾炙してる感が強いんですが、太平洋戦争はどうもデリケートすぎますよね。
「コミックでわかる著作権 ドクタースランプ」
オールカラー。描いてるのは鳥山ではなくアシスタントの人。今のDB超より鳥山っぽさがある。
こんなのを売るやつもアレだし、買うやつも一層アレだ。
いっそのこと、著作権に対し強い思いを持つ、ゆでたまご先生に登板いただいたらどうだろうか?
「世にも不思議な物語」石井まさみ
漫画読みの世界なら、ガモウひろし=大場つぐみレベルの常識になりつつある、石井まさみ=岬マヤ!脱臼したブラストビートを刻む悪魔的な世界観はレディコミの世界でも健在!大半の絵柄はOKな私でも「汚ェ!臭ェ!」ってなるくらい苦手!
でも美味ェ!
「私の悪魔がやって来る」日野日出志
ファミマ復刻からハブられた超傑作の作品集。70年代初期の作品が中心で「絵描き」としての日野日出志の才能を物凄く感じる!「KATAWA男とのSM妄想」「近親相姦」「悪魔=胎児なロズマリベイビーな被害妄想」など荒んだ心に漫画は危険を地で行ってます。最高。