『僕の最後の失敗』これは福満しげゆき先生 の、近年の最高傑作。
氷河期世代のクリエイターやビジネスパーソンはもう全員読むべき。
「まだ始まってもいねぇよ!!!」と思えるから。
まだ咀嚼しきれてないけど読後感は「ロスト・ハイウェイ」に近い。デイビッド・リンチが日本に生まれて漫画家になってたらこれを描いていたと思う。帯の町田康のコメントは決して大袈裟ではない。ターゲティングばかりの現代社会で、自分の感性の範囲外のものを読んで打ちのめされる体験は貴重。凄い。
「V フォー・ヴェンデッタ」を久しぶりに再読。体裁としてはコミックながら読み応えは完全に文学作品。82年の時点で女性を主役にした先見性も凄い。強権的な政治体制が国際秩序を乱そうとしている今こそ読み直されるべき一冊。「マトリックス」もアノニマスも、これを読まないと本当には理解できない。
このバナー広告、「わかってらっしゃる!」としか言えない場面のチョイスで、作り手へのリスペクトを込めてターゲティングされるたびにタップしてる。
そして「客の男が悪い」で終わらず、なぜ江戸が吉原を必要としたのか、その社会的構造的要因まで掘り下げているのも凄い。何者にもなれず死んでいく侍の次男坊、三男の悲惨さ。ジェンダー不平等は女性だけではなく男性にも害が多いという、近年の男性学にも通じる視点で描かれている。
ジャンプで連載中のキルアオ、これは凄いマンガだと思う。少年誌の殺し屋マンガのフォーマットで、現代日本の風刺をしようとしている。こんな人、次の都知事選に出ててもおかしくない。
#のび太の宇宙小戦争 で特に好きなシーンはここ。
たった3コマで描かれるリアルな、「大人」の人間関係。
要所要所ではさまれるこういう場面が、藤子F作品を忘れがたいものにしていると思う。
『風雲児たち』の田沼意次と平賀源内は、科学的で合理的で開明的な、「早すぎた近代的市民」として描かれる。田沼意次については「日本の資本主義の先駆者」という海外の研究者の評と合わせて、ワイロという印象を覆し再評価している。『 #大河べらぼう 』がこの流れを後押しすることを願っている。