当初はイレーネの人当たりの良さを好意的に感じたアルテでしたが、彼女の強い意思や情熱を知ってより深く好きになる
「もっと好きだ」
の一言がとても素敵でした。
アニメ化も楽しみです。 
   大久保圭先生『アルテ』最新話。
カスティリャ王女・イレーネの肖像画を描くため彼女の心の内を引き出したい望む画家アルテ。
その思いに答え自らの過去を語ったイレーネの過酷な生い立ちに圧倒されつつも、アルテが彼女に対し改めて人となりへの尊敬の念と好意を深めるくだりの描写が素敵でした。 
   クラスの中心人物かりんと、そんな彼女が秘かに憧れる顔立ちをした無愛想な同級生・岡沢。
岡沢のことを傷つけてやりたいと思いながら返ってくるのは素っ気ない返事で、その度に沈んでいく息苦しさを感じながら岡沢にも同じ場所に落ちてきて欲しいと願うかりんの複雑な想いを描く『蓮の花』 
   学友の久保田に好意を持つ上野と菊池。
好きな相手が同じ者同士仲良くしようと提案する上野と、「同担拒否」という言葉で上野の提案を断る菊池、そしてそんな二人を見つめる久保田。
三者三様の思いが交錯する『ガールフレンド』 
   fragment edgeで舞台脚本と演出を担当されている淡乃晶(@awatomo0115)さんに教えていただいた一冊。
ハルミチヒロ先生『柔肌』1巻
素晴らしかったです。
母の恋人に性的に迫られ家を出た女子学生と、彼女を保護しながら一人の恋愛対象として見てしまう自分に苦悩する伯従母を描いた表題作『柔肌』 
   みもと先生『恋する名画』。
最新話はクロード・モネの『ラ・ジャポネーズ』を下敷きにした、内向的な日本人女子はなめと外交的なオランダ人女子ハンナの海を越えた百合回でした。
幼少期の思い出を胸に抱き続けたハンナからはなめへの時を越えた百合もあり、とても素敵な読後感。 
   『シロップ』収録の松崎夏未先生『私のファム・ファタール』もオススメな社会人百合でした。
アイドルとファン、ストリッパーと観客のように観るものと観られるものの関係性に基づく心の動きが素敵な余韻を残します。
https://t.co/l3JTzNPSIN 
   昨晩、ガガガ文庫編集部の榊原君(@sakakibaranovel)と
「唇のかたちが好き」と3人の女に言われたことがある。
という、松崎夏未先生『4人目の女』(『シロップ secret』収録)の出だしの一文が素晴らしいという話で盛り上がりました。
教師とアイドルの思ってもみない恋の結末、ぜひご一読を。 
   「愛が、家族が、社会が荊だった1900年ロンドン」にあって、越境を重ね己の感情と向かい合う二人の構図というのはヴィクトリア期を舞台にした作品らしくて個人的にはとても素敵だと思います。
作中で引用されているセアラ・オーン・ジュエット『マーサズ・レディ』の海を越えて再び巡り合う二人の女性 
   アリスと華子の越境について。
二人はローズバロウハウスとロンドンを往復しますが、
「絵画などの文化財を有し出版社のあるロンドンと、自分たちの制作の場である郊外との間に距離を置き、二つを行き来する中で創作を深める」
という19世紀末英国に登場した"郊外詩人"の生活と一致しており 
   憧れの著者に会うために海を渡った華子、あるいは華子に会うためにヘイスティングへと向かうアリスという本作のヒロインは共に信念のために越境する人ですが、信念を持ったヒロインたちが思いを伝えるために手を伸ばす、手を繋ぐという構図はとても素敵だなと思う次第です。 
   昨日の百合文壇バーは毒田ペパ子先生『さよならローズガーデン』特集回でした。
「今思えば最初に惹かれたのは手だったように思う」
の言葉から始まる本作の"手"の描写を見ると、思いを伝えるために手を伸ばしたり、応えるために握り返したり、拒絶のために離したり、といった心の動きが見えるような