さと先生『神絵師JKとOL腐女子』完結。
素敵な物語でした。
遠距離恋愛から始まって同棲にいたるくだりとても好きです。
通信機器の発達で距離を飛び越えられるようになったけれど、それでも求めるリアルな存在感や人肌の温もり
「あなたにここいいてほしい」
という感情が丁寧に描かれていて
実はその鶴が同級生の紗月という女の子で、というお話。
羽の生えた紗月たちと羽のない夏海の共同生活は二者の間の様々な相違を明らかにしますが、そんな中にあっても自分らしくありたいと願う気持ちや、その気持ちに寄り添いたいと願う優しい想いが描かれていて素敵です。
ご興味があればぜひ。
母の郷里へ引っ越すことになった主人公の夏海。
彼女が訪れた先は代々羽の生えた人々が暮らしている山深い地で、夏海自身は父親の血が濃いため羽が生えなかものの実は母親も羽の生えただった、という幻想的な設定を持った物語です。
引っ越し初日に夏海が一羽の弱っている鶴を助けるのですが、
八咫烏杯受賞作、空葉蒼先生『ゆめの帰り道』。
大人びていく友人たちに合わせて胸の内に自身の感情をしまいこんだ少女が、しまいこんだはずのその感情を抱き締めてくれる同い年の少女に巡り合う瞬間を幻想的に描いた。
自分を肯定してくれる存在に巡り合うことが何よりも嬉しいという
あるいは奇妙な縁で繋がった人妻の木内海に自身の破滅と隣合わせの恋をしたり等々。
これだけ見ると恋多き女性に見えますが、その根本には
極限下に生き、そして恋をする登場人物たちの中でも個人的に好きなのが村濱雫。
強い責任感を持って逞しく生きる年下の主人公・水上梨々を見初めて誘ったり、切羽詰まった状況にありながら梨々の姿を見て心の赴くままに発情したり
と誰の邪魔も入らない時間を楽しみつつ、元の世界に戻るためのきっかけを求める級友と、そんな彼女に振り回される女子高生の関係性が素敵。
さと先生『フラグタイム』などがお好きな方にオススメの作品です。ご興味があればぜひ。
そんな自分の思わせぶりな態度に振り回されるレイを楽しんでいるようで。
「その顔もっともっとグチャグチャにしてみたくて」
という一筋縄ではいかない同級生との恋愛譚の続きが気になります。