「頭おかしいマンガ」というのが好きで、いろいろ探し求めたり分析したりするんだけど、当の本人のオレってトップクラスに頭おかしいよな。すっかり忘れていた。こんなもんゲーム誌に連載してたのかよ。
ここには、スネ夫がやたらと「上流」「高級」をひけらかすのと同じ、高度成長ならではの背伸びがあるように見える。「そこらへんのピアノとは違うのよ」という。そういった実例を藤子Fはどこかで見聞きし、それが示準化石のようにドラえもんの設定に刻まれている。そう考えるといろいろ楽しい。
つまりマスクというものが弱く、カッコ悪く思えたらしいのである。ギリギリまでそれを薄める。黒くする。大統領のエンブレムを入れる。なんとなく「熱笑! 花沢高校」を思い出す。バアーン!
これちゃんとボディの厚みとタイヤの径のバランス取って描いてるよな。このコマだけ。多分子供が納得してくれるように。「いいんだよマンガなんだから」とは言いたくないんだと思う。一峰大二いい人だよな。こんなに「いい人だなあ」というのが作品と関係なく伝わってくる漫画家いないんじゃないか。