kindle無料で、中島徳博のアストロ球団以外のマンガがまとめて読めるのである。ぜひ読め。読めばわかる。中島徳博にとっての「野球モノ」が、よくある作家の力不足を補うための枠などではなく、あまりに破天荒な作家性をギリギリ制御するための箍、孫悟空の輪っかみたいな存在であったことが。
これさあ、今ならできれば2ページ、いや余裕見て3ページ欲しいよな。多分くれないんだよなこの時代。だから無駄なくきっちり1ページにおさめてある。この頃のマンガ偉いよな。こんな詰将棋みたいなギッチリしたコマ割り絶対やりたくない。最後にちゃんと本部ビルまで描いてある。
日本人にとっての「拳骨で殴り倒す」ことの衝撃、野蛮さ凄惨さが、ぎこちない動きや、白や黒で塗りつぶされた、あるいは点になった周囲の群衆の目で示されている。もしもこれを実際の群衆のトレスや格闘技の分解写真のように流麗に描いたら、こんなヤバい臨場感は出ないだろう。藤子Aの真骨頂である。
この2024年の年の瀬にもう一度アピールしておきたい。「仮面ライダーの留守を守る男、仮面ライダー第二号が、なんかチンチンもろ出しで変身しているように見えたことについて」