海外ではドラマ化、映画化作品も多い「ヤング・アダルト」というジャンルの読者層が、日本ではまだまだ限定されているようにも感じるけど、そんな中で、ばんばん傑作を放り込んでくる若手作家として、長谷川まりるさんは、もっと評価されるべき。(読んでくれ…!!!)
“妻”や“母”、時には“嫁”であることを求められる「家庭」という入れ物の中で少しずつ、自分というものを削りとられていく32歳の女性の繊細な心のうちと、それを取り戻す自立への歩みを、平穏な日々の営みの中で描いた、やまだ紫『しんきらり』。
またまだ読まれるべき作品で、絶版は惜しい。
マジでポスターにして駅に張って欲しい。
(©松虫あられ『林檎の国のジョナ』)
『コミックビーム』連載中の台湾在住の高妍による、台北が舞台の青春劇「緑の歌」が、マジで90年代後半〜ゼロ年代にロックを聴いてた30代を殺しに来てるぞ!
先月号では夜の河川敷でゆらゆら帝国「バンドをやってる友達」を歌い、今月は初めての家デートで『風街ろまん』のレコードを聴いてる…!
フランス人アーティストの制作グループ、アトリエ・セントーの『鬼火 フランス人ふたり組の日本妖怪紀行』は、めちゃくちゃお勧め。
新潟を訪れた二人が、地元の人々から妖怪談を採集する令和版「遠野物語」は史跡・旧跡の伝承から、隣県の福島の原発事故までを射程に入れた土地の記憶を巡る物語。 https://t.co/MvZL1vbKXK
一見のお客さんには全然、こんな感じで訊ねてきて欲しい。取り急ぎ、桐野夏生『OUT(上・下)』は鉄板。20世紀の日本語ミステリでいちばん面白い作品のひとつだと思います。
谷口菜津子さんの『教室の片隅で青春がはじまる』、一話から共感の嵐が吹き荒れてる🌪