ちょっと前に80年代の漫画『八神くんの家庭の事情』を知って読んだが滅茶苦茶オモロかった
実の母親に恋して欲情してしまう高校生男子の話なのだが、こういう倒錯ラブコメ路線は植芝理一への影響がかなり強かったのは間違いない
十代にしか見えない母親だけど、中身はしっかり主婦なのが可愛くてエモい
でもハツカは、男の娘キャラとしての描写とデザインはなかなかに刺さるキャラクターだ。
『だがしかし』を経て作風が植芝理一の『ディスコミュニケーション』に、段々と近付いていっている様な気もする。
最近、少年サンデー誌の『よふかしのうた』に"男の娘吸血鬼"という画期的なキャラが登場したのだが、裸体シーンでの下半身部分の描き方が少々残念だった。
コトヤマ先生は女体デッサンは抜群に上手いが、このハツカというキャラの場合ヒップラインと肉付きが女性のソレ=安産型デッサンになっている。
『コレクター・ユイ』と同時期のアニメでは、種村有菜原作の『神風怪盗ジャンヌ』がある。
古くから王子様とは表裏一体とも言える"怪盗"のモチーフを、ヒロインにも適用させたのが売りの作品である。
相手役の名古屋稚空も裏の顔を持つ怪盗シンドバッドであり、もう一人の主人公と言える重要な役所だ。
90年代の少女漫画でエポックだったのが、神尾葉子の『花より男子』のキャラ造型だろう
メインの相手役は「おもしれー女」系男子の金字塔・道明寺司だが、一番人気が高かったのは2番手の花沢類だ
ハーフの様な見た目の印象と、何を考えているか分からない神秘性は「ビー玉の瞳の王子様」とも渾名される
漫画版ではディオスと暁生のデザインは微妙に異なり、さいとうちほの代表作『円舞曲は白いドレスで』に登場するサジットに酷似している
この作品のウテナへの影響は強く、サジットは「世界の果て」にならなかったディオスだろう
革命への理想を失わず、ヒロインにとって気高き王子であり続けた存在だ。