『S』の3話は愛野美奈子の存在が、上手くピックアップされているのも見所だ。
元々は、うさぎのプロトタイプであった美奈子だが『コードネームはセーラーV』での美奈子はうさぎよりもブッ飛んだ性格をしていて、アルテミスも思わず「イカれてる」と口走る程のトリッキーさを魅せる。
トータルでの構成はちょっと厳しい物がある『ザ・ムーン』
元になった『デロリンマン 黒船編』でも見られた傾向だが、積み重ねをブン投げる様な展開が勿体なくもある
だがしかし、本当の正義とは何か?という問い掛けを神にも等しい存在ザ・ムーンを通して描く力強いテーマ性こそがこの漫画の真骨頂だ
そんな小山脚本作品の中でも、ブロリーは特に人気の高いキャラクター。
設定では、頭の制御装置は『西遊記』の孫悟空が付けている「緊箍児」を元にしているとある。
つまりは、主役の悟空とルーツが同じな、"もう一人の主人公"というコンセプトが見てとれる悪役だ。
ふと思ったけどワンピースのビッグ・マムって、ラピュタのドーラの影響がかなり入ってると思う。
さて、そろそろYouTubeに上がっている『ナショナルキッド』を観始めるか。
この時代の特撮ヒーロードラマを、全話観れるとは幸運だ。
そういえば『20世紀少年』でサダキヨとカツマタ君が被ってたお面が、このナショナルキッドだった。
『るろうに剣心』の志々雄真実は、これ迄に無い程に悪の美学を突き詰めたキャラクターだ
作者の入れ込み具合をとても強く感じさせる悪役であり、その結末は主役によって打ち倒されない時間制限による"自滅"という形で幕を閉じる
あの世での勝ち気な描写にも、格落ちを一切見せない一貫した拘りがあった
幾原邦彦の居る所に庵野秀明あり。という事で、対談相手としてお馴染みな庵野監督の方が逆シャアから影響を受けたと見られる産物が、エヴァの碇ゲンドウだ
女性関係には汚く男のダメな部分も目立つが、異性からはよくモテる
女性を思うままに利用するというエゴイストな面も、鳳暁生と共通する所だ。
スープスとスパイディが仲良くボコり合っていた同年の日本では、水木しげるによる『鬼太郎対悪魔くん』が掲載されていた
千年王国版悪魔くんは鬼太郎を全裸に引ん剥く手前まで追い詰める
悪魔くんもダーティーなキャラだが裏で糸を引いていた、ねずみ男もまた鬼太郎にとって厄介な「身内の中の敵」だ
主人公との対比を際立たせる美麗ライバルキャラの存在もまた重要だろう。
『ベルセルク』のグリフィスや『犬夜叉』の殺生丸が代表格のジャンルだが個人的には『烈火の炎』の紅麗の存在を推したい。
殺生丸は女性人気を象徴したキャラであり、設定が類似している紅麗は反対に男心を擽る造型でもある。
「大衆は豚だ」という神竜の明言からも分かる通りその思想は選民主義であり支配者になる事への渇望でもあった
其の強き信念は折れる事が無く終盤まで神竜は流にとってライバルであり倒されるべき悪役として在り続けた
こういったスタンスは北斗の拳のラオウの先駆けであり設定面など似通った所がある