このキスシーンでもすぐにキスしないんですよね。ケイが誘ってきてるのに金田らしい言動で一時は甘い雰囲気がぶち壊しになったかと思いきや、戻ってきてキスをして去っていく。
う~ん、カッコよすぎる。昔はニガテな場面だったけど今見ると非常にイイですねここは。
このパターンを使うといくらでも話が作れるので、この手の作品の主人公はちょっとにわか気質が性格として付与されることが多い。のび太は特に色んなことに熱しやすく飽きやすい。星のカービィの漫画版「デデデでプププな物語」も、元々ドラえもんパロが多いけど特にこの形式の話が多かった記憶
【攻守逆転】
これはベルクソンが「反転」と呼んでいたもの。ある流れがガラっと反転しまうことで滑稽さを出している。ドラえもんとのび太が前後で同じ調子で嗜めているのは同じくベルクソンが言っていた「反復」の笑い
普通の作劇論でも「リバーサル」等と呼ばれます。
宇宙戦争が激化するなか、何も知らないジャイアンのホームランが敵宇宙船を撃墜し、しかもそのことに気づかないまま逃げ帰ってしまう滑稽さが最後の一コマで描かれる。
「不一致」と「対義結合」がうまく使われた回とも言えます。
似た構造の話として傑作回の19巻「天井うらの宇宙戦争」が挙げられます。
徹底したスターウォーズのパロディが有名な回でもありますが、物語展開が見事です。
まずドラえもん達が本物の宇宙船を発見し、その事情を知らないママやジャイアン達とすれ違います。
【対義結合】
レトリック用語。相反する意味を同居させる手法。自発的に発足するからこそ価値のある「ファンクラブ」を、「製造する」という矛盾(ズレ)
のび太の突拍子もない発想に多いですかね。
ローゼンメイデンの悪役は水銀燈にしろめぐにしろ雪華綺晶にしろ「自らの存在や命の希薄さ故に、他者のエネルギーに依存し奪おうとする。その破滅的な力のせいで自我までもが崩壊しかける」という点が共通している。
やはりローゼンはバトル系少女漫画の系譜に連なってると感じる。
後半は忠臣蔵のパロディ。
ナナがどんどん増殖していく展開はドラえもんの「バイバイン」等の類型とも言える。グリム童話の「おいしいおかゆ」という話のように、何かがどんどん増殖していくという物語は古今東西世界中にあるらしい。