藤田省三さんは、ヨーロッパ社会では19世紀から「現代的大都市」の「切断面」や「裂け目」(石原吉郎)を、写真の鋭い眼で捉えていたと分析しています。森山大道さんも藤原新也さんも、日本社会の「裂け目」を記録しています。
▼佐高信さんは『酔醒漫録』を1巻から3巻まで持っているというので驚きました。対談後に第5巻をお送りしたら、4月6日夕刻に読み終えたとメールがありました。長谷川健一さんの記述で粛然としたといい、佐藤優さんを評価したことに怒っています。僕はいまでは創価学会大絶賛の佐藤さんには批判的です。 https://t.co/Dgb9QQ9n9A
▼岸政彦編『東京の生活史』を銀座「教文館」で入手。テレビの「家、ついて行ってイイですか?」に感動するのは、他人には意外な人生があることを知るからです。すれ違う人たちの人生を〈私たち〉は知りません。上間陽子さん、打越正行さんが聞いた二人から読む。レジで専用の袋に入れてくれました。
沖縄の泡盛の歴史を瑞泉酒造の「御酒」(うさき)を軸に描いたルポルタージュ小説。戦前(1935年)の黒麹菌が東大に保存されており、それを使って製造されたのが「御酒」だ。筆者はバーテンダーで「群像」新人文学賞優秀作を獲得している。数々の泡盛が登場。文庫書き下ろし。面白かった。
銀座の「教文館」に宇田智子さんの『すこし広くなった』(ボーダインク)が置いてありました。 https://t.co/p0wFF7CKpO
機内で来月83歳になる津野海太郎さんを特集した『本の雑誌』を読んでいました。年譜を見ていたら、70歳になったとき(2008年)「この頃、老いが本格的に到来したことに気づく」とあります。全共闘世代のある知人は80歳まで仕事をしたいと計画しています。先輩諸氏の実感を聞こうと思いました。
20数年前に亡くなったひとりの男性が現代に蘇り、人物像がくっきり立ち上がる。文章力のすごさです。山田稔さんの「同僚ーー生田耕作さんのこと」は、いつもの名文で、まるで映画を観るように情景が動き出します。この傑物は1950年代に「ますます衆愚化する日本社会を呪い」ました。爾来70年近くです。
高校時代の同窓会で年末にもらった文庫本。新年に読み、さらに再読しました。とても深い本です。なかでも須賀敦子さん、石牟礼道子さんの文章を紹介した「この世にいること」「花の供養に」が強く印象に残っています。おそらく年内にまた読むでしょう。きっと。
「ザ・ワイド」(日本テレビ系)の一場面。何の漫画か不明ですが、草野仁さんとのやりとりがヒョッコリ出てきました。いま見ている韓国ドラマは「ミスティ」。テレビの生放送シーンが登場すると、あの独特の緊張感を思い出します。
吉村昭さんは規則正しい日常でした。
朝8時に起床。8時半から食事。9時半から12時半まで書斎で執筆。母屋に戻って昼食。午後6時まで執筆。再び母屋で夕食。午後9時からは酒を飲んで、0時には就寝。 https://t.co/KH44TmNvia
三浦しおんさんから献本がありました。ご本人と対談したのはまだ直木賞作家でないときでした。「ザ・ワイド」(日本テレビ系)時代を「週刊新潮」のコラムで評価してくれたのがきっかけで、大塚の寿司屋でお会いしました。『人生激場』(2003年)収録。最近はレインボーパレード🌈で再会したのでした。