私見では村野守美先生は全集が出てもいいくらい日本漫画史において重要な作家なんだけど、そうするとこの深見東洲の宣伝マンガとかにも触れざるを得なくなるから悩ましいところですね。内容は本当にワールドメイトの広告以上でも以下でもなく10分で読めます。『媚薬行』は1時間かけて味わいましたが…
不二道の祖である小谷三志は二宮金次郎と交流があったとされ、ジョージ秋山先生の『博愛の人』(傑作)にも登場する。なんか神秘力で病気を治すとか、大きな勘違いがある気がするのだが、ジョージ先生のダイナミックな思想の前には史実とかどうでもいいからな。江戸後期の話なのにキャベツが出てくるし
天才漫画家・ジョージ秋山は「浮浪雲」(33巻「のらりくらり」)でこういう死生観を述べているのだが、この思想に達して私も死にたい
仏教と自殺について、学問的な考察は古くは長井眞琴などが原始仏典の視点から書いているが、仏教は自死遺族にどのようなケアを提供できるかという視点を出したのは、私の知る限り在家仏教者のひろさちやが最初である。吉森みき男との共著『まんが仏教死に方相談』(すずき出版、1997)でこう語っている
深見東州の稲荷嫌いは有名で、安易に現世利益を求めて稲荷を祀るといちじてきな成功の後に何倍もの不幸が来るというケモナー的には許せない主張をしているのは指摘しておきたい(そんな視点で教相判釈をするのはこの世で俺一人)
統一協会を国会で追及したことで最近、にわかに再注目されている北村哲男(社会党・民主党国会議員)の『二つの使命』(心泉社、2000)に、北村の父方の祖父母の家が上野の愛玉子の店だとあった。こち亀にも出てきた由緒正しい店で中原悌二郎の彫刻もあるぞ。なお哲男の父はドイツ文学者の北村義男。
長谷邦夫『マンガ西国三十三札所観音巡礼』(三心堂、1991)西国三十三所札所会が監修しており、各寺院の縁起の紹介がメイン。マンガとしては大して面白くはなく、バカボンのパパやニャロメ等は出てくるもののギャグもなし。それにしてもなぜ長谷邦夫先生なんだ、まさか「長谷」だから抜擢しただけ?