「凪のお暇」8巻
雪深い故郷で過ごす凪。田舎の閉塞感を打ち破ろうと色々チャレンジするが上手くいかない。
その姿は母親から見れば30年前の自分。地元の人間関係に縛られ苦しみながらゆっくりと腐らせてきた自分の人生。
娘の成功を祈りながらも、失敗する姿を見て安心してしまう自己矛盾。
切ない。
「らーめん再遊記」1巻
斬新な創作ラーメンで一時代を築いた芹沢さん。いつしかミドル・エイジ・クライスに陥り、町の中華屋さんに安息の場を求める。
昔ながらのラーメンをすすりホッとして呟く。
うまくもまずくもない、それがいいんだ。
追い求め叶えたはずの夢に疲れ、人生に迷い惑う姿が切ない。
1931年革命的な漫画が登場した。
田河水泡「のらくろ」である。
効果的なコマ割りと吹き出し、テンポの良い会話とスピード感溢れる演出、映画を見るような斬新な表現は現代に続く日本漫画のフォーマットとなった。手塚治虫はのらくろをひたすら模写したという。のらくろが撒いた種は戦後大きく花開く。
1923年、報知新聞で画期的な連載が始まった。
麻生豊の「のんきな父さん」である。
日曜版で始まった連載は大人気を博し、4コマ漫画版が毎日掲載されるようになると報知新聞の部数を40万から70万に引き上げる原動力となった。
4コマ漫画は新聞各紙の重要コンテンツとなり、紙面左上が定位置となった。
過酷な訓練に耐え、狙撃兵になったマリヤ・イワーノヴナ・モローゾワ。
葛藤の末、初めての狙撃に成功する。マリヤは退役までに75名の敵兵を斃し11回の表彰を受けたが、長年トラウマに苦しめられ続けた。
2千万人もの犠牲者を出し戦勝国となったソ連。でもあの戦争で勝ったのは一体誰だったのだろう。
「戦争は女の顔をしていない」2巻
男性を根こそぎ兵隊に取られ静まり返るソ連の村々。
祖国の危機に女性達が立ち上がる。自分も前線へ行って戦うのだと、徴兵司令部に詰めかけた。
彼女達は銃を取り訓練に耐え最前線でドイツ兵達と渡り合った。
祖国は自分の手で守るもの、女性達の信念に震えた。