10月の紙面では季節物の菊人形と実写の顔を組み合わせた同じような合成写真広告が載っており、こうした戯画的な手法の広がりが面白い。美顔水の広告だけに紳士の名は「木目野細(きめのこまか)」、令嬢は「羽田艶子(はだつやこ)」と掛けているのも楽しい。大正元年10月8日付『都新聞』
昭和54年6月17日付『大阪日日新聞』の口裂け女記事は「列島一巡ようやく下火」としてブームが終焉に向かうことを示唆する内容だった。前年の暮れにこの怪談は「岐阜県下の山合い」で生まれ、県内の大垣市や岐阜市を経ていったんは西へ西へ向かって伝播し、その後に追って東上北上したと整理している。
RT:併せて山口文憲『日本ばちかん巡り』、長山靖生『偽史冒険世界』、斉藤光政『偽書「東日流外三郡誌」事件 』(全て文庫本で入手可)あたりを読むと新興宗教と偽史界隈の豊饒な世界を堪能できる。
大正7年10月20日付『都新聞』、「文展と絵葉書」との見出しながら、“文展物”にかぎらず、東京の街街でどのような #絵葉書 が誰に売れているのか、細かく伝えた記事で地域色が垣間見えて面白い。たとえば、神田ではひと昔前の美人芸妓の絵葉書が「支那留学生」を得意客としている等、気になる話が多い。 https://t.co/0wbWDvFsyz