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「高輪の漁師町へ来た。海苔採り船があったから、ひっくり返してその下で寝た。
あんまりくたびれていたせいか、明くる日、日が昇っても眠っていたら、地元の者が三、四人来て、見付けて叱りおった。」
勝小吉14歳。約四ヶ月間の放浪の旅から帰還し、江戸市中に入ります。愛宕山、両国橋、回向院を経て、ついに帰宅する小吉ですが…。
マンガ『夢酔独言』二十四話(1/4)
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「謝って漁師町を出た。飯を食いながら愛宕山に入って、一日寝ていて、その晩は坂を下りるフリをして、山の木の繁っている所で寝た。
三日ばかり人目を忍んで、五日目の夜に両国橋へ来た。
翌日から、回向院の墓地に隠れて、少しずつ食物を買いに出たりした。」
#はやおき訳
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「回向院奥の墓地に、物乞いの頭がいた。そいつがおれに、
『仲間に入れ』
と抜かすから、そやつの所に行って、さんざん飯を食い倒して、それから亀沢町へ来てみたが、野宿するには敷居が高いようだった。引き返して、二ツ目橋の向こうの材木問屋の河岸へ行って寝た。」
勝小吉14歳。約四ヶ月間の放浪の旅から帰宅しますが、家出した代償は大きく…。
マンガ『夢酔独言』二十五話(1/4)
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勝小吉の著作の一つ『詠め草(ながめぐさ)』に収録された歌から構成した、夢酔(小吉)と島田虎之助さんの交流です。
マンガ『夢酔独言』番外編「詠め草」(1/4)
「のとけさや堤の草もめくみ来て土手行人も若菜摘鳧」 夢酔(勝小吉)
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