勝小吉21歳。二度目の家出をして、東海道三嶋宿へ来ます。そこで宿を探しますが、お触れのせいで一人旅は泊めてくれません。そこで小吉は、府中藩主の家来のフリをして、泊めてもらおうとしますが…。
マンガ『夢酔独言』四十八話(1/4)
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「夜の九つ(夜12時)頃、三嶋宿へ着いた。宿を訪ねて戸を叩き、
『泊めてくれろ』
と言ったら、
『当宿は一人旅は泊められませぬ。韮山様(韮山代官)からの御触れです』
と抜かす。
仕方ないから問屋場へ寄った。役人を起こして宿を頼んだが、
『問屋が公儀の御触れは破られませぬ』」
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「『海道筋三嶋宿では、水戸の播磨守(府中藩主か)の家来は泊めぬというのか。手前は御用の儀があって遠州天宮へ御祈願の使いに行くのだが、仕方がない。今から引き返して、道中奉行に訴えるとしよう。それまで、御用物は問屋へ預けておくから大切にしろ』」
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「そのうち、夜が明け始めた。問屋が道中駕籠を出したから、三嶋から先の宿まで、寝て行った。
上手く嘘をつき通せたが、そのはずだ、箱根を越した後、稽古道具に『水戸』と小絵符を書いて挿しておいたから、うまくいったのだ。」
テステス、もう埋まればいいやの精神で埋めました。
今回ほどの振れ幅で絵が変わることは今後しばらくないと思うので、これで描き直し最後です。もう3回くらい言ってるけども…。
勝小吉21歳。二度目の家出旅に出て、遠州へ向かいます。府中藩主の家来のフリをして、駕籠や人足を出してもらう小吉ですが…。
マンガ『夢酔独言』四十九話(1/4)
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「おれはこれからは日本全国を歩いて、何かあったら切り合ってなりゆき次第になろうと覚悟して家を出たから、何も怖いことはなかった。
やがて大井川まで来たが、増水していた。そこで問屋場へ寄って、
『水戸の急ぎの御用だ。早く通せ』
と言った。」
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「遠州掛川宿に着いた。昔(※2年前)、中村帯刀を世話したことを思い出したから、問屋場で、
『天宮の神主の中村斎宮まで、水戸の御祈願で行くから、駕籠を出せ』
と言った。すぐに駕籠を出してくれたから、乗って森の町という秋葉海道の宿場町へ行った。」