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「本所北割下水の能勢妙見に、神鏡を一面寄進しようと思いついた。講の者達にも相談して、鏡代十二両を集めることにした。
妙見へ日参する中に、中村多仲という、紀州徳川家の金を取扱う役人だという、立派な侍がいた。講の者が神鏡の話をしたら、
『それは何よりだ。私も加入しよう』」
勝小吉36歳の夏。実家の男谷家へ呼び出されて行ってみると、小吉を入れる檻が出来ていて…。
マンガ『夢酔独言』九十八話(1/4)
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「また夜になって、頭が他の御帳衆を二人遣わした。明日はいよいよ御届けになるというから、岡野の親類どもが残らず集まって話し合っていたが、前代未聞のことだと思った。
その日は虎之助が家に来ていて、おれは一日家に居たが、夕方、また丈助が宅番所を抜け出した。」
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「中間が、言いつけ通りに水を手桶に三杯、汲んできた。おれはそれを浴びて、白無垢の上に時服を着た。座敷の真ん中に布団を重ねて敷き、燭台を二つ、左右に並べる。おれは布団の上に座り、
『新右衛門はじめ村方役人どもに申し渡すことがある。一同、座敷へ出るように』」
#はやおき訳
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「孫一郎の舅になる伊藤権之助におれが交渉して、嫁には百両の持参金を持たせ、嫁入り道具も録高相応の物にしてもらった。
知行所の百姓どもも驚いて、
『私達も岡野様の奥様のことで骨を降折りましたが、岡野と聞くと破談になったものです。お前様のお陰で、我々も安心いたしました』」
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「取扱の者に、孫一郎の隠居について話したら、
『御前様から証拠の文を取ってくるように』
と言ったからそうして、長坂三右衛門に見せた。頭の長井五右衛門にいきさつを話して、支配から、
『隠居しろ』
と言ってもらったから、孫一郎も何とも言うことができず、隠居した。」
女の子を20回くらい描いたら描くの慣れました。これは最初描いたのの微調整。
アリの行列は初めて見るらしい彼女。
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「知行所の者は丈助を雇うことを承知せず、おれに頼んで止めてくれろと言う。舅の権之助も頼むから、孫一郎にいろいろ異見を言った。
すると挙句の果てにおれを地面から追い出そうとから、ケンカをして、謝らして済ませてやった。」
勝小吉36歳頃。本所入江町の地主が、大川丈助というまかない用人を雇おうとします。反対する地主の縁者達に頼まれた小吉は、丈助を雇わないよう、地主に異見をいいますが…。
マンガ『夢酔独言』百八話(1/4)
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