『ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論3』小林よしのり:1、2より増ページ(対談は三浦瑠麗氏、井上正康氏)。新キャラのコロナ君がカワイイ。全体的にマスコミ批判。僕も新型コロナ禍の報道ほどマスコミに対して不信や怒りを感じたことはなかったよ。第17章は「火の鳥、ブラック・ジャック、ナウシカ」。
『3000年の春』松本零士:SF短編集。古い木造アパートに住む平凡な男、美女、宇宙、怪異、ヌード、セックス。20世紀以来の再読。面白かったです。初めて買った松本零士アダルト系作品か。少年の頃は、凄いエッチな本だと思ったけど、今読むと性交シーンは黒ベタと女体の白の織り成すアートだと思った。
『SFマガジン』2023年4月号:昨年10月に死去した、津原泰水氏の特集号。津原泰水自身による未発表コミック『パピヨン・ブラン』は、大学教授と女学生の夢のお話。好き。多才だなあ。長山靖生「SFのある文学誌」は内田善美と高野文子。松苗あけみの講演によると「内田は実家で元気にしているそうだ。」
『人生何があっても生きていくこと。』『不健全で猥雑な生活』たなかときみ:前者は、コロナ禍の性風俗体験記。後者は、ストリップ物(女性客が増えた)。面白かったです。特に前者は、著者がコロナ禍に感じた孤独や人の肉体に触れることの嬉しさを描いていて胸が打たれた。傑作。#文学フリマで買った本
「零落」浅野いにお:長期連載作が完結した男性漫画家の虚脱、彷徨。妻とは別居し、個人事務所は解散し、風俗通い。面白かったです。傑作。主人公の漫画論をいつでも聞いてくれて賛同してくれる女性に巡り合えたら良いのか? 山本周五郎「虚空遍歴」のおけいのような。でも猫顔彼女が好きなんだよね
でも、大島弓子さんが中年男性の容貌を美しく?描いた『たそがれは逢魔の時間』を例えば意志強ナツ子氏が作画したら、大島作品とはまったく違う話になるのではないかと思いました。画像は意志強氏の傑作短編集『魔術師A』収録の『KEBAB』。
『伝道の書に捧げるバベリベリバラバラ』とり・みき:『SFJapan』2003年冬季号掲載。詩人がある星の「聖典」の翻訳を託される。聖典はその星の高等語で書かれている…。たった4ページしかないけど、大傑作。最後のコマは一冊の本のページのアップで終わるが、それを見て解る読者は聖典を読める人(笑)。
『裸を見るだけで満足ですか? 僕がストリップに通うわけ』たなかときみ:ストリップ劇場への思いを描いた体験マンガ。面白かったです。文学フリマ東京の会場を回遊中、表紙絵に惹かれて入手。初めて劇場に行った時からの見聞や感動が丁寧に描かれていて良かった。#文学フリマで買った本
久しぶりに原作を読み返したら、あたるはラムのブラジャーを奪った時に飛び道具を使用していない。アニメ版のインパクトが強くて、完全に忘れてたわ。
ブラジャーのスペアを持ってなかったラムは、残り2日間もブラなしで鬼ごっこしてたんだねえ。あと、ラムはあたるに一度も電撃してないね。
勝川克志『ナウシカ奮闘記 宮崎駿の1日 どなってごめんね』
宮崎駿監督の弟・宮崎至朗氏のお話。「兄はスポーツもまったくダメで内向的なコでした。」「漫画は高校のころから描き始めて」「「ナウシカ」のバストが大きいのは「母性へのあこがれ」」
そういう主人公の作品も作って欲しかったなあ。
『青春奇談 赤い雲』西岸良平:血のつながらない兄と妹、人語が話せる猫。二人と一匹の平凡な暮らしに怪異が起こる。1982年出版。面白かったです。傑作。西岸良平本を読んだのは初めて。兄が漫画家なので漫画業界ネタが多い。陰惨な殺人の話も、絵柄でユーモラスに。妹が愛らしい(ヌードが何回か)。