『模型の時代』の展示原画は、タイトルページと原寸大戦艦大和の見開きページ。印象深いシーンなので嬉しかった。
ちなみに、自分が『模型の時代』を知ったのは、『奇想天外』1978年5月号に載ってたから。平井和正の『ウルフガイ・イン・ソドム』が一挙掲載された号なので、古書で入手したのだった。
『四月怪談』大島弓子:1981年出版の短編集。久しぶりに再読。大傑作。表題作『四月怪談』は、事故死して霊体になったがお気楽な女子高生のお話。名作。ユーモラスで深遠で泣ける。他の収録作では、『雛菊物語』が大好き。自殺願望のある女の子・菊子と彼女を観察する兄のお話。初読時、菊子に惚れた。
#至高のディストピア作品選手権
『枯葉の街』柴田昌弘(1980年) 男は人工子宮から生まれ、女は工場で生産される社会。男は17歳になるとギャル(自意識を持たず、生殖能力もない)を買える。主人公は自意識を持った少女に初めて出会い、恋人関係になるが…。暗澹たる読後感。作品の現実感が増してる。
『芸術新潮 2025年7月号』新潮社:「特集 松本零士の大宇宙と幻想美女」 約70ページ。原画たっぷりなグラフ、〝零士元宇宙〟のキャラクターたち、松本零士傑作選、本人証言で辿る人生、仕事場訪問。インタビューは、板橋克己(元アシスタント)、江口寿史、松本摩紀子(長女)。真似してマンガ描いたなあ。
『措置入院体験記』『エリコ新聞3』小林エリコ:前者は、2016年発行本の加筆修正再販。以前の文学フリマで入手できなかったので嬉しい。描写力に感銘。大島弓子『バナナブレッドのプディング』の引用あり。後者は、「タケ漫画」が38ページも収録! ブースには、リアルタケ氏が。#文学フリマで買った本
『青春奇談 赤い雲』西岸良平:血のつながらない兄と妹、人語が話せる猫。二人と一匹の平凡な暮らしに怪異が起こる。1982年出版。面白かったです。傑作。西岸良平本を読んだのは初めて。兄が漫画家なので漫画業界ネタが多い。陰惨な殺人の話も、絵柄でユーモラスに。妹が愛らしい(ヌードが何回か)。
『人生何があっても生きていくこと。』『不健全で猥雑な生活』たなかときみ:前者は、コロナ禍の性風俗体験記。後者は、ストリップ物(女性客が増えた)。面白かったです。特に前者は、著者がコロナ禍に感じた孤独や人の肉体に触れることの嬉しさを描いていて胸が打たれた。傑作。#文学フリマで買った本
「ミステリーカーニバル vol.3」代官山 蔦屋書店:笠井潔氏のサイン会があると知り、 初めて#ミステリーカーニバルに。サイン会の列に並んでから笠井先生の前に立つまで、約1時間半。小雨が降りだしましたが、出版したばかりの『大量死と探偵小説』にサインを書いていただき、握手も。嬉しかったです。
『キューティーハニー』永井豪:「愛の戦士キューティーハニー」の物語。初代アニメ版は子供の頃から何度も再放送を観て、主題歌も歌えるが、原作を読んだのは初めて。面白かったです。痛快作。絵も話も手抜きに見えるけど、魅力があるんだよなあ。意外と人が大勢死ぬ。お色気場面多し。ハニー最高!