直野祥子『毛糸のズボン──直野祥子トラウマ少女漫画全集』(ちくま文庫)。私はレトロな少女マンガや怪奇マンガに詳しいと自負しているので、この作者の絵柄や作風の孤立性に驚いた。併録された「自作解説」で、少しその謎が解けたにせよ。斎藤真理子さんや頭木弘樹さんが関係者なのも驚きのひとつ。
『「ほどよく」なんて生きられない――宗教2世、発達障害、愛着障害、依存症、セックス、創作活動をめぐる対話』(明石書店)。
プロローグの一部が公開されました。菊池真理子さんの描く私、ビールジョッキの使い方がつくづく優雅ですね。
https://t.co/iZemqe63le
感じ方が変わっているかなと思い、『天才バカボン』を読んでみることにした。さいわいに分厚い2冊の傑作選が出ている。読んでみて、どのあたりが苦手だったか思いだした。おもしろさの押し売りになっているというか、「ここまでやってるんだから笑え」という自慢に感じられる作風なのだ。
「そう 弱者には虫唾が走る 反吐が出る 淘汰されるのは 自然の摂理に他ならない」「お前の言ってることは 全部間違ってる お前が今そこに居ることが その証拠だよ 生まれた時は誰もが弱い赤子だ 誰かに助けてもらわなきゃ 生きられない」
聖書って、まあまあ不健全だと思うんだよね。人類史上最初の殺人事件は人類史上最初の兄弟で起こるし、ふたりの娘は父を酔わせて性交して子作りするし、神は民の信仰心を疑って試し行動しまくるし、婚約者のいる処女にわが子をみごもらせて、そいつが誣告されて処刑されても、何もせず見殺しにするし。
森﨑東監督『美味しんぼ』(1996年)を観た。海原雄山のモデルは北大路魯山人、それに近いイメージの三國連太郎が登板。実子の佐藤浩市が山岡士郎を演じたが、当時は親子間に確執があり、ほとんど役柄そのままだったそうだ。