マイナーな作品ですが、サツキ貫太先生「古沼の記憶」(「怪談64」収録)もあります
古沼に入水して、蟹に転生した少女が、恋人を殺した男達に復讐する…という内容で、いい年こいた大人が蟹一匹に血相を変えて、大騒ぎをする描写は微笑ましいものがあります
「蟹・ホラー」の逸品だと勝手に信じてます
浦野千賀子先生「アタックNo.1」を読んでたら、退部になったヒロインがバレー恋しさのあまり、丸いものが片端からバレーボールに見える描写があった
熱血というより、パラノイアじみてて、逆に不気味かも…
私も怪奇マンガを読まなかったら、あらゆるマンガが怪奇マンガに見えるよう、もっと修行しよう
いばら美喜先生の貸本漫画はどれも最高だけど、本編だけでなく、編集後記も滅法味がある
イラストと共に、テキト~な思い付きとしか思えないコメントはやはり唯一無二のものでは?
クールでありながら、冷笑的にはならず、どこか洒落っ気があるところが実は大きな魅力なのかもしれない
ちなみに、個人的に最も印象深かったのは、「乞食」の描写でありました
かようにリアルな乞食は昨今のマンガではお目にかかれるものではありません
とても新鮮に感じました
ところで、作者の北条美鬼先生に関して、詳しい情報をお持ちの方がおられましたら、御教示いただけますと、幸いです
タイトルでのけぞった、名古屋亮一先生の「13日の水戸黄門」(「ハロウィン・ショー」(白夜書房)収録)
こんな感じで「エルム街の大岡越前」とか「遊星からの仕事人X」とかあったら面白そうだが、実際問題、「ロボ道士 エルム街のキョンシー」のような出来になるのは目に見えており、現実は厳しい
西たけろう先生の西本武三郎名義の「五人目の仇」(「鉄扇」(めばえ書房/150円)収録)
作者には珍しい時代物で、謎の連続殺人、被害者の過去、捨てた子供との再会と、ミステリーとしてうまくまとまっている
絵柄はあの「ドス黒さ」が全くないが、常連キャラ「左一角」が既に存在するのが興味深い
上記の本には、いなば哲先生「傀儡」も掲載
偶然に密書を入手した侍が、出世のために、忍者達と死闘を繰り広げる…という内容
この忍者が「鋭いトゲのついたヘルメットに、翼で自由自在に飛行する」という設定で、キテレツながらも、見せ方が上手く、古臭さは皆無
非常に面白いので、復刻を希望します
個人的に最もイヤだったのが、「気が付くと、相方の首が180度真反対→切断された首がゴロリ」というシーン
当時としては、かなり斬新な描写だったのでは?
こういう隠れた作品が他にもあるとは思うものの、時代劇にまで手を広げるのは、私にはちと荷が重すぎます
誰か、発掘&再評価をしてみませんか?
坂○九に関しても、ニキビがあるから、別人ということなのでしょうか?
でも、「あたり前田~」や「上を向いて~」とかそのまんまで、テレビ局からクレームついたら、言い逃れはできないでしょう
貸本だから描けた作品なのかも…
あと、風呂場の場面に「トルコ風呂」が使われていて、おおらかだなぁ~
偶然に入手した、ひばり書房黒枠単行本の案内広告
「恐い恐い恐い 超怪奇劇画」や「恐怖のフィ~リング」等の煽り文句が味わい深い
これ以外にも案内広告は存在するのだろうか?
もしも、高園寺司先生や矢乃藤かちすけ先生の作品が載っている案内広告があるとしたなら、裏面の紹介が非常に気になる
画像は、杉戸光史先生「夢美人花占い?」から抜粋
難波(健二)、楳(図かずお)、池川(伸治)、松下(哲也)と、当時の漫画家さん達の交流が窺えて、興味深いです
ちなみに、杉戸光史先生は作品の中でしばしば「彼女募集中!」とアピールしておりますが、果たして効果はあったのでしょうか?