『至近未来実話 リアル』
(作:狩撫麻礼 画:本沢たつや)
1990年、バブル崩壊前夜に出版された本作。有り余る富に狂乱する人間達の喜劇はやがて悲劇に変容していくであろう予感を漂わせながら終わる。
それは図らずもこの題名が現実となり、今尚続いている事を逆説的に証明しているかのようだ。
劇画 日本の経済
(日刊工業新聞社 1979)
なんとしてでも経済をわかりたかったので購入したのだが、結局良く分からなかった。
バブル以前、消費税はなく定年が55歳だった時代は現在からすると隔世の感があるが、現在を予見する様な台詞もそこここに。
『快速兵ちゃん〜』の戦闘シーンでは首が飛んだり、身体が真っ二つになったりといったゴア描写も結構多く、同時期に作成されていた「チビ丸の北支従軍」とテイストが結構似ている。
思ったのだが、日本の漫画におけるゴア(残酷)表現の歴史って誰か研究されている方はおられるのかな?気になる。
川崎市民ミュージアムのHPでは被災前にデジタル化した資料が現在公開されている。
謝花凡太郎の『快速兵ちゃん部隊』は戦意高揚の為のプロパガンダ色の強いものだが作中で漫画家が慰問に訪れる場面などメタ的な仕掛けもあって、なかなか楽しい。のらくろ展のカタログと合わせて見ると更にいい感じだ。 https://t.co/Z4jC5CyXXz
この作品で僕が最高に好きなのは病魔球を投げる蛇谷が
「いかに狂っているかを表現する為だけに入団を希望する選手に殺した犬の肉を食べさせる」
このシーンです。
いけうち先生天才過ぎますし、はっきり言ってこれだけでもこの作品は読む価値があると言えるでしょう。
https://t.co/PQ2HtdvOY3 https://t.co/rOtpWaK8fU
『変態劇畳〜紺野泰介作品集』
(ひよこ書房 2001)
これ、ずっと探してたんだけどなかなか見つからなかったんだよね。でもその理由は分かってる。この本を買うような人間は多分本当にこういう物が好きなんだよ。
俺もそうだ。
だから死ぬまで手元に置いておこうと思う。