『笛』横山光輝
(ジョーカー 1969.5.23)
白痴の男が実は凄腕の暗殺者だったという本作。
知的障害を持つ人間が犯罪に利用されるというのは藤子A先生の『禁じられた遊び』位しか思い浮かばないのだが、他にもあるのだろうか?
しかし、最後で笛を吹いていた娘は完全にとばっちりだな。。可哀想に。
『スクランブル』聖日出夫
(週刊少年キング 1971.11.7)
原作者の橋本先生にご教示頂き掲載号を確保。
一通り読んでみたが、二重橋のシーン含めて特に問題がある様には思えなかった。
これが駄目なら「アルマゲドン」や「インデペンデンス・デイ」も絶対無理だろう。
そもそもフィクションだしな。。 https://t.co/QKUnL1mNkr
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『ドーベルマン刑事』新連載号で初出時と現在読める電子書籍版の台詞の違いを確認。
「精神異常者」が「ヤク中」や「あの男」等に書き換えられている。「異常者」という単語が不適切という事か。
アシを務めた中島徳弘先生の影響を感じさせつつも、後書きには現在まで続く平松イズムの源流を感じる。
『ドーベルマン刑事』の新連載を目当てにジャンプを購入したのだが、偶々読んだ『トイレット博士』の終戦記念日特集回「花子の下着」が思いの外良くて感動してしまった
『ピンキー・パニック』
六波羅芳一(1987 久保書店)
ようやく六波羅(ろくはら)芳一の単行本が集まった。
既に好事家の間で絶大なる評価を得ている本作は、確かにエロ、怪奇、サイケの三拍子揃ったアングラ劇画の名作として後世にまで語り継がれるべきマスターピースであった。
ブラップラネッ!
『カメレオン』岩井繁夫
(1968 怪談 No99 つばめ出版)
主人公の恋人は母に先立たれた寂しさからコスプレをしている内、母や祖母の人格を憑依させる事に成功するが。。という内容。
かっては霊的な物が原因とされ祈祷や信仰の対象であったものは、その舞台を治療の場に移される事になったのだった。
『うしろの百太郎』つのだじろう
言わずと知れた心霊まんがの古典だが、本作にはコックリさんに憑かれた少女が精神科に入院させられる場面有り。
いわゆる催眠状態による一過性の精神障害と言えるのだろうが、社会問題化してしまう事で迷信・呪術と精神医療は奇妙な形でクロスオーバーしたのだった。
『comicマンモスクラブ 劇画コマンドー10月増刊号』セブン新社
1989〜1991年までセブン新社(笠倉出版系列)より刊行。
最終号にも関わらずページ数が足りない事が直前で発覚し、編集長が製版屋で思いの丈をフリーハンドで殴り書きして終わり、というのはある意味「らしい」最後だったのだろうか。
子供が溶連菌にかかってしまい自宅待機中なのだが、テレビをつけると目黒の女児虐待死裁判のニュースをやっていた。
池川明やのぶみ、池川を講師に呼ぶような自治体(恵庭市)は当然これも結愛ちゃんが自分で選んだ結果だと胸を張って言えるんだよな? https://t.co/eJo5rn4G9m
「0病棟」は郷力也先生と太陽プロ名義での作品だが、デビュー当時の様子が師である池川伸治先生の短編に描かれている。
池川先生の漫画は奇抜なタイトル、発想が特色だがその志はあくまでも高い。
その高さが若干変な方向に振り切れている気もしなくはないが、むしろそれが魅力と言える。
『サイコホスピダー』イエス小池
(1986 三一書房)
ジョージ秋山先生のアシスタントを長年務めた作者が報徳会宇都宮病院事件の告発本を漫画化した作品。
同事件は国際的に問題となった事もあり、入院中心だった日本の精神科医療は根本的な見直しを迫られた。
https://t.co/msiZEA5kMF宇都宮病院事件
『0病棟』湯屋若凡+郷力也
(1976 土曜漫画掲載)
原作の湯屋若凡について調べてみたが正体は分からず。
主人公が冤罪で強制入院という流れは先の作品と同じだが、インシュリンショック療法や薬物療法についての言及、看護者による暴力行為といった踏み込んだ描写が見られるようになってきている。