まだCOM整理してる。『現代間引考』諸星大二郎（義影）。71年3月号。後の作風とは似て非なる暗くてどん底で、ただただ救いの無い漫画。超常的な展開は何もなし。でも追い詰められた少女の表情などに不思議なこの世ならざる美しさも感じる。

なんの罪もない小鳥を！！

ガロ81年4月号　『ディオゲネス』つりたくにこ というと乾いたシュールな味の作品や自分の死期を見つめたかのような哲学的な作品が頭に浮かぶがこの姉妹のヘンテコな日常をスケッチ風に描いた小品が大好きだったのすっかり忘れてた。←本棚の整理中に出てきた。ガロに一番耽溺していた頃。

単行本一冊分くらい描いて欲しかったな、これで。

つりたくにこ と同じ号のガロに載ってた『しんきらり』やまだ紫。残業で旦那は帰ってこない。子供を寝かせたあとの夜の寂しさに思わずこんなことしちゃうお母さん。最強に繊細なタッチで描かれた青田赤道のマネ。

杉作J太郎先生の怪談。ガロ95年7月号。まあ…やっぱり5人いたんでしょうね。

『銃器職人デイブ』のこれを思い出しました。あれ。

やっとCOM整理し終わった。これはやまだ紫のデビュー作。「ひだり手の…」69年5月号。結婚を控えて不安に揺れる姉さんの心。姉さんを慕い、案ずる妹（小学6年生！）の詩的なモノローグ。他の号の授賞式レポート記事で、作者は今回の受賞でも慌てず騒がず「大物の風格」とか言われてる。

貸本時代の楳図かずお先生、デビュー後しばらくの丸い、漫画調の柔らかい線のキャラから等身が伸びて劇画タッチに移行する、端境期のキャラが妙に可愛い。既視感が、と思ったら水木先生の、これまた貸本時代のキャラとちょっと似てるのだった。もちろん偶然だ。

両方とも可愛くて好きだ。楳図かずお『俺の右手』1959　水木しげる『草』1963

あ、このネーミング、読んでた当時は気が付かなかった。惑星裏トレス。