不動産専門とは言え、科学的観点から心霊現象を調査する、これは現代のSRI(怪奇大作戦)ではないか。素晴らしい。そしてみつつぐさん描くカチモード代表のキャラクター、児玉和俊さんがが絶妙にかわいくてよろしいです。怖い話もついつい読んでしまいます。買いましょう。
表紙めくって中扉がこうで。さらに一枚めくった一コマ目で、これ。いきなり女の子の後ろに飛ぶ蝙蝠。なんか間違いじゃないかってめくり直しちゃったよ。でもやっぱりこれが一コマ目。どんな漫画の描き方本にも載ってない唖然とする始まり方で最高だ。
もしかすると雑誌連載時はこの前に数ページあって、単行本収録の時に、はしょられたのかもですけど。そう言えばコマの並びを変えたり大きいコマを小さく縮めたり、といった編集の跡が散見される。
もちろん古賀先生なのでこの後も安定の面白さ。山奥の病院が舞台の吸血鬼譚でツッコミどころもいっぱいだけど楽しい楽しい。楳図先生ぽいタッチもたくさん。→
何より最終的に主人公の少女を助けてくれるのが2枚目じゃなくてちょっと頼りない感じの先生なのが良い。物語前半はもっと不気味な顔してるのに途中で顔変わる。古賀先生お得意の、信頼してた人間が一番恐ろしくて、怪しいと思ってた人間が良い人だったパターン。
吸血鬼の謎も説明してくれるけど別に特別な力を持ってるわけでもないので肝心の時に頼りにならなかったり真面目な場面でも気の抜けた顔してたりで味のあるキャラクターだ。良い良い。
少年漫画も少女漫画もTV番組のコミカライズ(ブースカ)も学習漫画もなんでも描ける益子かつみ先生だけど、黎明期の青年漫画も描いてたの知らなかった。ボーイズライフ 昭和38年。山小屋にこもって受験勉強に勤しむ二人組のもとへおしかける謎のお姉さんがかわいい。(でも実は性格悪い、というオチ)
ごはんドイッチの出典は『ペットファーザー』(週刊少年アクション連載)でした。正確にはゴハンドイッチだった。ヤマト〜999でおきた松本零士ブームのごく初期のころの連載で、松本漫画としてはもうその時期珍しかった、ちょっと低学年向けな感じのゆるーいギャグ漫画。おおいに楽しみました。
さっき改めて読んだら主人公の親父と息子についてくる猫のおばけ、シロブタが壮絶にかわいい。昼間死んだから昼間に化けて出てくるという理屈も最高だ。
当時はまだ大学ノートに気の向くままに漫画を描きつらねてる段階で、将来プロになろう!とかはまだ心に決めてなかったけど(投稿・持ち込みはそのうちするつもりだった)決まったページ数にお話やギャグやオチをうまく配分できるようにならなくては、と徐々に考え始めるのだった。