昭和40年代の『のらくろ』や『蛸の八ちゃん』の復刻本で歴史的仮名遣いを初めて見て、すごく面白がった世代です。拙作『二十一世紀科學小僧』でも真似したりしました。出してもらった株式会社文藝春秋にはすごいベテランの校閲担当さんがおりまして厳重なチェックが入りましたが本心を言うと(続)
花輪和一先生の漫画読み返すと忘れ難いセリフが次から次へと無限に出てくる。これも学生時代(同じく花輪ファンの友達と)何かあるたびに再現し合ってウケてた。
「小学生画報」別冊。『アリゾナ』井上さとる←ってウルトラマンや怪獣総進撃のコミカライズやった井上智かな。初めて読みました。西部劇のガンマンたちが時代劇の剣豪みたいに次々と勝負するバトル漫画…だと思う。怪奇な銃使いと忍者漫画みたいなアクロバティックな勝負があったりして面白い。
ライバルの人(小鳥がえしのマック)が変な顔してて良い。佐々木小次郎の立ち位置だと思います(主人公の2丁拳銃に対してライフル銃を使う)が、主人公と共闘したりしてほしい。驚いた時に必ず「ヒョッ」って言うのかわいい。
うちに定期的に送られてくる「我が社の教材で勉強すれば学力アップですよお母さん!」な宣伝漫画見たら…。ええー?バーンって…80点だよ?立派なもんじゃないすか、お母さん!何怒ってんの?誉めてやってよ!100点じゃないとダメなの?ゲーム禁止なの?小学生の俺、涙目だよ!?
「ここに載ってます」と教えていただき早速買う。『どくろに頼む』読む。いや、見くびっててすまぬ。確かに万人には薦められないけど奇妙に歪んだヘナヘナした不思議なタッチ(もう少し行くと、ごく初期の川崎ゆきおの絵になる)が読む人を不安にさせ、湿った怪奇な味を醸し出す。面白かったです。
神保町の古本まつりで買った。昭和33年少年画報付録『ロケット天狗』。旭不二夫←初めて読む。理屈はわからない(忍法なのか)が丁髷から火を噴いて空を飛ぶ主人公。力の入った表紙めくったら中身はずいぶん気の抜けた絵柄のメタな導入部。好きだ。ぺたんこの吹き出しが素人くさくてまた、いいね!
敵は宇宙からやってきた気体人間。フーセンのようなスーツの中に本体が詰まっていて人間に取り憑くことも可能。(鉄腕アトムの気体人間から拝借したアイデア?)憑依された地球の犯罪者「ゴリラおやじ」は人間の2~3倍の大きさに膨張して主人公と戦う。
気体人間たちの宇宙科学者が作った地獄玉(人間を気体人間にしてしまう)をめぐっての攻防。敵のボスのスーツデザインいいな。
7コマ目、主人公が空飛ぶ時に横に伸びる髪で爆弾を持って逃げるのいいなあ。こういう使い方もできるのだ。ちゃんと矢印で地獄玉って説明書きがあるのが親切。親分のベタ忘れてる。
藤井修様から旭不二夫とは桑田二郎や一峰大二の師匠にあたる岡友彦の別名である、と教えを受けました。岡友彦って『白虎仮面』の人!?あの物凄いペン画描く人?わあ、「気が抜けた絵」とか「素人くさい」とか舐めた口聞いて失礼しました!不勉強でした!いや、でも騙されるって、あんまり違う絵で。
自分たち世代には懐かしい現代芸術社のコミック、『ウルトラマン』から、ケムラーの巻。井上英沖描くウルトラマンの微妙なポーズが良いね。そしてみごとケムラーをやっつけたウルトラマン→からの最終ページ。写植うつの忘れたのかなあ。間に合わなかったのかなあ。