コミケ23 ごあいさつ(米沢嘉博)
挿絵は『シベール』出身の森野うさぎ
アリス出版『少女アリス』Vol.15(1980年10月号)
吾妻ひでお「夕顔」は吹き出しが手書き文字だ
「この号で私はアリス出版を退職するのだが、ドタバタのせいで写植が間に合わなかったのか、この回だけ手書き文字です」(川本耕次『ポルノ雑誌の昭和史』ちくま新書,2011年,119頁)
口リコンブームの決定版『口リコン大全集』(編集発行:群雄社出版/発売:都市と生活社)は1982年5月に刊行されたもので、初版2万3千部は完売、4万部まで版を重ねた。「監修・蛭児神建」とあるが実際は川本耕次と小形克宏が編集している。執筆陣は川本人脈(迷宮やシベール)で内山亜紀もそのひとり。
97年頃『週刊SPA!』が「いじめられっ子カルチャー」を特集(掲載号不明)。柳美里インタビューに始まり、いじめの表現史を見開きで説明しつつ、時代背景を分析(エポックは80年代の根本敬~山田花子~シマリスくん)。また小山田圭吾でお馴染み「いじめ紀行」著者の村上清もインタビューに答えている。
無気力プロ『アニベール』1981年4月
(東京「シベール編集部」81年4月創廃刊)
黒色でなくオレンジ色の表紙が印象的なコピー誌。限定50部(!)という極端に少ない部数から出現頻度は皆無に等しい。現存部数はせいぜい10数部ぐらいだろうか?
表題作『よう女と少女がもんちっち』は「おね口リ」をテーマにした、おそらくは最初のエ口まんが(三流劇画)でしょうが、このジャンルが40年前から存在したことに驚きを隠せない(裏を返せば「研究対象」になってないジャンルということか)
まあ5冊も落とせたから良いや。特に川本耕次編集最終号の『少女アリス』が落とせてよかった。川本が退職したため軒なみ最終回。関係ないが寺山久美が好き!