特にもののけ姫ラスト「アシタカは好きだが人間は嫌いだ」「それでもいい。森とタタラ場で互いに共に生きよう」という下りは、本当に漫画版ラストそのままといえます。
オーマは墓所との対話・交渉を「終わりのない愚行」と切り捨て、一方的な裁定を下します。結果、ナウシカの懸念どおり世界(シュワとト軍)は焼き尽くされます。その意味では、下心丸見えとはいえ未だヴ王の態度の方が全う(笑)に見えます。
ところで、僧正は自分の計画をケチャにだけ明かしていました。勿論、部族全体に累が及ぶのを防ぐ為ですが、彼女が「例外」となったのは、お付という立場上、どのみち連座は免れないため、逆に計画を知らせることで、いざというときの身の振り(アスベル達との逃亡)をしやすくさせたのかもしれません。
そう考えると、トルメキア戦役のヴ王の行動にも違った見方ができます。即ち、ヴ王は三王子の謀略を黙認し、更には自らクシャナ暗殺を下命しますが、同時に三王子も戦争を通じ「テスト」した上、その失態を貴族諸侯の前で厳しく叱責します。その上で自ら軍を率いてシュワ攻略に出撃するのです。
即ちクシャナの周囲には先王に近い勢力が集まり、三王子にはヴ王に近いーというよりヴ王の「次」に粉かけようという、ヴ王治下ではやや重用されない反先王派ーが集う。そしてそんな彼らの牙城が第三軍・第二軍となった、というわけです。
こうしてみると意外とエフタル、強かです(笑)。実際、酸の湖では蟲が攻めてくるやトルメキア軍を無視してさっさと離陸し、その後もヴ王がアテにならないとみるや盟約を破棄してエフタル内で連合を図るなど中々血気盛んです。
それは即ち、ペジテで発掘されるエンジン或いは武器であったり、甲冑や航空機等の素材となるセラミックであったりですが、これらの輸出により、とりわけ戦時にはエフタル諸国は(少なくとも一部は)多いに潤ったと考えられます。
ナウシカがクシャナのことを沢山教えてくれた→そのクシャナー傷付いた、本当は心の優しい人ーはナウシカに似ている→ナウシカと友達の自分はきっとクシャナの友達になれる。チククの言葉を補うとこんな感じでしょうか。そしてそんな彼の言葉にクシャナは初めて微笑み、手を差し出すのです。
そして妖怪…もとい小笠原サンは遂に目からビームを放つようになりました(笑)。今は御簾越しに発光するだけの後醍醐帝もそのうちビーム攻撃とか始めるのでしょうか…?
#逃げ上手の若君