ここは
「本当にヘルシーなハンバーガーやラーメンは売れない」問題ですね。
本当に健康志向ならマクドにもラーメン屋にもいかないんです。(実際ダイエットした時いかなかったし)
ぼくは本なら「SNSの断片的な情報が苦手」という人が多いと読んで作り込んだが…ここは読み違えてたと思う
「せっかく学問を学びたい勉強熱心な人にも痛いところをつくなんて、えげつないマンガだ」
と思うじゃない?
でも、一番メタメタにされてるのはサルトルやからね!
サルトルを元ネタにして、さんざんいじり倒した挙げ句、サルトルがJKに泣きながら怒られてしょんぼりするから!
…すげーマンガだよ
でも、個人的に一番気に入ったのはここかなぁ。
おそらくこのマンガを知るきっかけは哲学に興味がある程度にインテリだったり知識のある人のはず。
でも、勉強熱心な人にこそ言いたいのは、知識や考え方という「武器」を活用した先の勝利(ほしい・実現したいを叶える)ことだと説いてるところ
それでいて、サルトルという題材がまたいいんです。
自由との付き合い方、主体性の持ち方など、
「日本人があんまり得意じゃないメンタルや考え方」
についての答えを持った人物だから、言ってることがすごく刺さる!
面白くなるべくして面白くなってる安定感がこのマンガはホンマにいい!
それでいて、サルトルという
「言動も顔立ちも癖が強い人」
を犬としてかわいくしつつも、本人のアクは抜かないでガッツリ表現してくるから、犬のくせに酒は飲むわ、タバコは吸うわ、ハチャメチャです。
これ以上なく自由で主体的(でも厳しい事実はちゃんとわかってる)感じが、めっちゃサルトル!
それでいて、サルトルを解説したマンガとしても優秀。
例えば、実存主義の大事なところを説明するシーンは
「引用しているけど、より感覚的に言葉や考えの大事さが伝わるように落とし込まれた演出」
が刺さるんです。
だから、いちいちかっこいいし、感動するから読んでて心がすごく動きます。
この作家性がすごくポイントで、サルトルさんが本人が悩みに答えてない(サルトル関係ないシーンの)時でも、
「パンチラインがシンプルで的確」
で、読んでいて楽しいのです。
まさか浮気や自由な男女関係を肯定するサルトルを紹介するマンガで、このコマで痺れることになるとは…
作画担当のさのさくらさんは、今「ただの飯フレです 」というマンガを連載している方なのですが…
「言葉数少なく、感覚的を言語化する能力」
が、めちゃんこ高い方です。
日常生活を
「当事者ならこう言う」
という絶妙な言い回しを使う人だから、言葉数少なくてもすごく伝わる作家さんです
「ラーメン発見伝の原作者が手掛けた作品」
と聞いて、
「らーめん才遊記のゆとりちゃんを超えるヤベェオタク女が、男主人公を圧倒するどころか、グルメマンガであることさえも破壊していく作品」
を手掛けてくるなんて、思う!?
「文豪ナツメ〜」読むと、ゆとりちゃんが原作者の性癖に思えてくるぞ
ヒロインは先生(本人ではなく、作中キャラと重ねた存在しない先生)への愛が強すぎて、罪を重ねていきます。
この子が強すぎて、グルメ要素が徐々に薄れていき、
オタク論・創作論のマンガへと流されていきます。
これが「思わぬ方向に面白かった」理由です