【劇光仮面】4巻。
「リアルにもヒーローはいる」とはもっともで、特にこの十数年はそれを痛感する事件や事故も多いのだけど、「それでも、僕たちの言う正義の味方(ヒーロー)は…」と思ってしまう。
そんな純粋さと幼稚さを見事に言語化していく「ヒーロー漫画」から、なおさら目が離せない
rt 「教わった時点(過去)」は行間をちょっと大袈裟に入れてるのに、「最後の一節(現在)」ではそれをさりげなく入れてるのが、技法としてエグい…さすがとしか言えん
饒舌なスパイダーマンを、それ以上の口数で捲し立てるフューリー。
そして、「前!前見ろって!」とお手本のような漫才
…さりとて、「ニュータイプ」に世を任せるだけでは、世界は成り立たない。アムロとシャアの末路を考えれば、当然のことだろう。
じゃあ、「我々」はどうすればいいか…そうして足掻く者たちの姿が見れるのも、本作のみりょくだろうか
この先読み返す時に注視したいなと思ったのが、「バイザーの光」だろうか。
おそらく意図的に、それがあるコマとないコマがあって、それらのコマを見比べてみると…ガンダム作品における「光」の意味を踏まえれば、様々な演出意図が見えてくるはず
個人的に一番分かりやすく、胸に響いたのは、ヤザンかな。
カミーユやジャングリラチルドレン、象徴的なNTと関わってきた彼は、時に「最強のオールドタイプ」なんて呼ばれるが…ジョニーやイングリッドと世代や思想を越えて「解り合う姿」から、感じ取れるものは多い
その答えになるのが、キマイラ隊に属した子ども、ユーマやイングリッドで。あるいは、数作品を股にかけて登場した、シャアやヤザンなのだと思う。
戦争に翻弄され続けた彼らが、人のいかなる感情に突き動かされ、今日まで生きてきたか。その答えの一端が、ここには描かれる