李琴峰先生『星月夜』を読んで改めて思ったのですが、李先生のタイトルのつけ方が秀逸です。
小説を最後まで読んで改めてタイトルの意味に気づくような感動があるので未読の方はぜひ。
母の愛情を得られなかったがゆえに斜に構えていた和宮が、家茂の真っ直ぐな性格に触れて少しずつ彼女に心を許し寄り添っていく過程が描かれます。
雪の降り積もる中、和宮が草履を取りに行くシーン。
さりげない描写なのですがとても素敵です。
人見知りのぼっち女子カワセミさん(料理好き)と、物怖じしないヤンキー女子のミサゴ(釣り好き)が織り成すアウトドアライフを描く匡乃下キヨマサ先生『カワセミさんの釣りごはん』最新話。
相手から何気ない一言が嬉しくて、どうしてなのか戸惑いつつ
「友達ができたんだ」
と思い至るシーンが素敵。
赤坂アカ先生『かぐや様は告らせたい』最新話。
それまで「かぐや様」と呼んでいた早坂が「かぐや」と呼び捨てに、「早坂」と呼び捨てにしていたかぐや様が「愛さん」と丁寧語に、それぞれ呼び方が変わるのがとても素晴らしかったです。
修学旅行編とても素敵なので単行本化が待ち遠しい。 https://t.co/rIBeYk03fk
最近の姉妹百合で個人的に好きなのは芥見下々先生『呪術廻戦』の禪院真希と真依。
家を捨てて一人の足で歩き始めた姉・真希に対して許せない想いをいだきつつ、心の底では一緒にいたかった真依の感情が現れるシーンがとても素敵。
アリスの瞳がサファイアで華子の瞳がヘリオライトといった数々のシンメトリーがロンドンを舞台に散りばめられているなんて、当時の文学がお好きな方にはたまらないのではないかと。
百合好きな方は勿論英国文学がお好きな方にぜひ読んで欲しいです。
デート先で色々みーちゃんを連れ回した後でアイリが口にする
「みーちゃんが似合うって言ってくれたものが欲しいんだよ」
の一言が素敵でした。
どちらかというと面倒臭がりやのみーちゃんがそんなアイリに
「せっかくだし写真でも撮っとく?」
と返すのもまた素敵。
郷本先生『被写体依存』(『シロップ secret-禁断×百合アンソロジー』収録)。
女優を引退し家庭に入った人妻と、彼女が夫と出会う前からその写真を撮り続けるカメラマンとの人妻不倫百合。
不誠実なことを自覚しながら関係を続ける二人の飄々としたやり取りの中にある強い執着が素敵です。