二人を見守る周囲の人々とその中で青春を過ごす羽山先生と寺野先生という優しい世界観がとても素敵なので未読の方はぜひ。
暴力を受けて育った家から飛び出し冒険の旅に出たヴエコでしたが、外の世界もまた美しいばかりではなく時に残酷。
そんな中、"子供を産むことができない体"という共通の傷を抱えたイルミューイと出会い心を通わせていく彼女の姿が素敵です。
森薫先生『乙嫁語り』13巻読了。
海を見たことがないというタラスをライラとレイリが初めての海に連れていく『海へ』が収録されています。
夫や婚約者がいて幸せだけれどでもそれだけでは解消されない人生の様々が、女性ならではの連帯感の中でごく自然に解消されていくシーンが素敵です。
昨日、資料が間に合わなかった桂木すずし先生『Dystopia』の話を。
「神の手」という力を秘めた紋章を有する"守護者"なる者が存在する世界のお話。
神の手の力は守護者の命を奪った者へと引き継がれ、13個ある全ての神の手を集めた者はあらゆることが可能になる力を得ると言われています。
祖国に侵攻してきた他種族の圧倒的な力に打ちのめされるヒビアン王女に対して、
「あなたは生き抜きなさい」
そのために
「ぬるい事してないでついてきた人間ぐらい使いなさいよ」
と、自分の命を投げ出す覚悟を告げるルバ。
とても素敵です。
冨明仁先生『ストラヴァガンツァ-異彩の姫 -』
「やっぱり城に残ろうかしら」
と告げるルバに
「いいわよ。今しか叶えられない幸せを手放せるのならね」
「子供が生まれて。その子が手を離れて。それでもルバがその気ならいつでも戻ってらっしゃい」
と告げるビビアン王女。
"時間が経ってもあなたを待っている"という告白がとても百合的。
百合文壇バーでは何度か90年代ウテナとゼロ年代以降の優しい物語について話をしてきましたが、
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シンメトリーが散りばめられた中で
「愛は自由であるべき」
という優しさにおいて"同じ"気持ちを持つ華子とアリスがウテナ的イメージを持ちながらどうなるか楽しみです。
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↑心と体の分かちがたさをテーマに含んだ百合要素のある作品だと、横槍メンゴ先生『レトルトパウチ!』が思い浮かびます。
「わたしたちは
他の誰にもわからない自分だけの
体と心でできている」
めばえとリカのこの会話シーン、すごく好きですね。