ナウシカの特徴ある画風はおそらくメビウスに触発され、しかしメビウスの装飾的なペンタッチは宮崎駿の中で山川惣治や小松崎茂的な、つまり伝統的な絵物語のペンタッチと混ざりあったのだと思う。なのでナウシカに触発された我々もメビウスに行かず、絵物語方面に行ってしまった。洋書も高かったし。
山岸凉子による性のイメージ。本当にこういう世界がイヤなんだろうなあというのが滲み出ているよう見える。男には決して見えない世界を可視化してくれてありがたいと思う。ああイヤだなあ。イヤだろうなあ。でもオレたち結局ここにしかいないんだよなあ。申し訳ないなあ。
そもそもこのエピソード自体はよくある刺客登場の話であって、そこまで面白いネタじゃないんだよな。原哲夫による絵がひたすらおもろいというだけで。「おまえのようなババアがいるか」というのも、多分ケンシロウの眼力の鋭さをあらわす描写だったと思うんだ。いかん何もかも笑える。ムチャクチャだ。
つまりマスクというものが弱く、カッコ悪く思えたらしいのである。ギリギリまでそれを薄める。黒くする。大統領のエンブレムを入れる。なんとなく「熱笑! 花沢高校」を思い出す。バアーン!
たとえば「黄昏流星群」は中高年向けの半分エロマンガなのである。目尻のシワやほうれい線のある普通のオバサンを、揶揄的に描くのは簡単だけど、リアリティとしてギリギリの商品価値をもって描かねばならない。それができているから人気連載になっている。この描写力を決して侮るべきではないと思う。
今こんな立派な饅頭とか羊羹とかもらっても、みなさん逆に処理に困らんか。思えば日本人は甘味に飢えており、今や飽いているのだろう。父母の世代は「バナナ一房食べるのが夢だった」と言っていたものだが、今はバナナなんて健康のため以外に食べとうない。こんな風に甘味に恋い焦がれていたい。
これ修学旅行の途中の土産物屋で立ち読みしたんだよな。B級なのに面白くてびっくりした。あの時買っとけばよかった。今もの凄い値段になってる。