ここらへん、オレの科学に対するスタンスについて、多分往年の「ナニワ金融道」青木雄二先生が口を開けば「マルクスは～」と言っていた（らしい）のと同様のイメージを抱かれるのではと予想する。八紘一宇、脱亜入欧、皆何かに殉じようとして、しかも30年もすればどれも皆しょーもないのである。

出てきてすぐ死んだけど、シャリア・ブルはこういう人ではなかったのである。終始職務に忠実な普通の職業軍人で、それがニュータイプの設定に厚みを感じさせてよかったのだ。今じゃニュータイプにロクな奴はいねえ。

未来予測で言うと、太田垣康男「MOON LIGHT MILE」の中国の台頭が非常に先見性があったことを記しておきたい。その後の現実があまりにその通りになってしまったので、今読んでも逆に当たり前に読み飛ばしてしまうかもしれないが、連載当時は非常にSF的な、野心的設定であり展開だったと思う。

（551蓬莱の斬新な広告）

ラーメンに限らない話である。これは要するに人間の退行や懐旧の愚を巧みに見せつけた話であるから。そして人間は結局ここにしかいられないことも自覚すべきである。時代遅れな、不親切な、洗練にかけたモノばかりにこだわって、最後までそこにしかいない。それ自体に価値を打ち立てない限り。

こんなこと今さら言っても仕方ないのだが、２秒で誰かバレると思う。

（「サルガッソー海」について最高のダジャレを思いついたのだが念の為検索したらあっさり先行例が出てきた）

たとえば平田弘史の武士が、白土三平の農民が現実だとしたら、社会がとっくに崩壊していたろう。令和の今になって振り返るとわかる。この苛烈な世界の背後にあるのは、意外にも高度成長による豊かさと余裕、それに対する罪悪感なのだと。

（他に誰がいるってんだこんなの）

原作版AKIRAに出てくる、ネオ東京壊滅後の花柄エアーポットに入った焼酎がもう好きで好きで、酒なら究極はこれだと思う。いつか再現してやろうかと思うけどこんなに飲まないからいらない。

夏目房之介のマンガ研究は、今ではほとんど顧みられることもなくなってしまったけど「ゴルゴ１３の女はなぜグッとこないのか」のような点について非常に優れた洞察を残していると思う。要するに達者ではあるが模範解答に終わっていると。大塚康生のブスラナというのも本来それくらい深い話題なのだ。

テーブルにこれだけ置いて、つまみなしだからだな。これはマジだ。新マンはわかっている。これはじゃまをしてはいけない。