リイドコミック1986年連載開始の「道連れ弁当」でも取材抜け出してパチンコ屋に行く描写があり、このキャラクター設定は1983年連載開始の「美味しんぼ」の影響かと思っていましたが、ありま猛先生が本来描いていたキャラクターの性格のようです。
とある事件に関わったことで謝礼金をもらった加西は路傍の貧しい男の子にプレゼントを贈るという結末。モンキー・パンチ先生が23歳の頃の作品で、今から60年前のものですが最後のページの後姿はモンキー・パンチ先生そのものという感じがします。
@TsuneyamaPuro @ikkyujapan 常山孝先生の作品をようやく読むことができました。つねやまたかし「きちがい」(バニー昭和47年1月号掲載)です。これがまた面白くて劇画誌好きながら今まで常山孝先生を認識できていなかったことに恥じ入るばかりです。
吉本三平「街に出たミッキーマウス 兜町進出の巻」。実業之日本 1933年6月15日号。コグマノコロスケの吉本三平のミッキー漫画。掲載誌は東洋経済と同時に創刊された経済誌なのでこの漫画も株式が題材となっている。
昭和33~5年頃のつばめ出版の怪談や十字路などの貸本誌に短編を描いていた池三平という作家がいて、この人はコマぶち抜きを多用した凝ったコマ使いや乱れのない線で雰囲気のある描写をしているところが特徴的で好きな作家だけれど話が全く面白くないところが残念なところ。
松下井知夫「星から来た男」。主人公星柄北男には影武者のような瓜二つの男が2人あり、惑星S(瀬楠)・惑星M(摩根)と呼ぶ。女の問題を惑星S、金の問題を惑星Mが担当してその都度北男と入れ替わる。主人公の性質が状況によって変わり周囲が翻弄されるのがこの話の面白さの根幹になっている。
星野茂樹作品は働く意欲をなくした主人公が新しく出会った人々や家族との交わりを通して再び熱血化するというのが基本展開です。
内容が気になる人はGoogle検索してみてください。
扉絵のセーラー服がひるがえる描写は1962年の写真資料が少ない時代によく描かれたなと思います。服のシワの描き方も細かくて、当時ここまで描く漫画家は少なかったと思います。セツコ・山田先生の自伝漫画「昭和のセツコちゃん」には一番古い記憶として服がひらめく場面を描かれています。
星野茂樹作品の実力はあるけど心を傷つけられたり理想の仕事ができないなどの理由で働く意欲をなくした歴代主人公達の登場シーン。
98年「R探偵事務所」
01年「鉄腕ゴリラ」
02年「ハングリー大洋」
02年「解体屋ゲン」
貸本時代のモンキー・パンチ(加東一彦)の絵の変化。1枚目が昭和34年、2枚目が昭和37年。線が鋭くなっている。作品の傾向としてアクションものは「プロ対プロ」、怪奇ものは「どんでん返し」を重視していてルーツは感じられる。
田河水泡「のらくろ」を子供の時以来で読み直そうと思ったけどバージョン違いがあってけっこうややこしい。画像は少年倶楽部 昭和6年1月号の連載第1回。この雑誌版は昭和42年に出た分厚い単行本で同内容を読むことが可能。
霧多永二(むたえいじ)「風と奔流」一晃社昭和36年頃刊。このペンネームと出版社からしてモンキー・パンチで間違いないはず。まんだらけZENBUのインタビューで語っていた通り白土三平の影響が大きく見られる。