森功さんのリポート(『文藝春秋』11月号)が菅政権の行方を判断するうえで興味深い。小さな「アベノマスク」を提案した佐伯耕三・首相秘書官は、内閣発足にあたって大臣官房参事官兼グローバル産業室付に。引越し先は経産省13階の倉庫のような会議室だった。権力構造の非情な変化を表すエピソードだ。
「米朝交渉は死んだ」ともらしたトランプ大統領は、11月の選挙が終わるまで北朝鮮と交渉しないと言明しました。日朝交渉も年内は動く条件がありません。北朝鮮は安倍政権を相手にしない方針を変えていないからです。打開の道はただひとつ。日朝平壌宣言に基づき、国交正常化交渉を呼びかけることです。
カミムラ晋作『黒と誠』が面白い。「黒」=目黒考二、「誠」=椎名誠が『本の雑誌』を創刊する物語だ。1970年代の新宿。東口にあった「五十鈴」と貼り紙が懐かしい。2巻を待っています。
横田滋さんが体調悪化で「家族会」の会長を降りたのは2008年。もう12年前になります。そのときの思いを「論座」(08年)で語っています。滋さんがここまで本音を吐露したことが早紀江さんとの『めぐみへの遺言』(2012年)へと続きます。「私は75歳」から12年です。安倍政権で拉致問題の成果はゼロ。
安倍ー菅政権による路線では拉致問題は解決しない。菅総理もじつは気づいているのですが、「安倍後継」の立場があり身動きできない。そこで自民党内で模索があります。だがその発想もまた北朝鮮外交の基本を読み間違えている。「身代金を出せば被害者が戻ってくる」という認識は根本的にありえません。
藤田省三さんの「デモクラットの精神」。「デモクラットでない者はマルクス主義者ではありえない」。デモクラットとして生きることは、口ぶり(言葉)、そぶりに現れます。 https://t.co/w5CvhKEOTF
政府認定被害者の田中実さん生存が北朝鮮側から伝達されても6年間無視。1ミリも譲らないとは、国内向けに威勢だけはいいですが、現実政治においては結局解決を放棄した路線なのです。外交ではありません。 https://t.co/BMtINjMzhs
菅総理「(会議の)総合的、俯瞰(ふかん)的活動を確保する観点から今回の任命について判断した」。官僚悪文で言語不明。99人を任命して6人を任命しなかった説明になっていない。判断基準を丁寧にわかりやすく説明できない首相に、コロナ禍の問題を国民に向けて発信ができるわけがない。